上写真=高山(左)と日本連盟の菊地副会長。今後はボクシングの五輪継続を求めて署名活動などで協力していく
写真◎ボクシング・マガジン

執行部の刷新で願い叶う

 メジャー4団体で世界ミニマム級王座を獲得した、高山勝成のアマチュア選手登録が認められる運びとなった。2020年の東京五輪を目指し、来年度から国内の予選大会に出場する。

 高山は昨年4月、JBC(日本ボクシングコミッション)のプロライセンスを返上し、アマチュア登録を日本ボクシング連盟に求めたが、連盟はアマチュア規則を盾に却下。高山は日本スポーツ仲裁機構にスポーツ調停申立を行ったが、これにも連盟は応じなかった。

 しかし、この9月、一連の騒動を受けて連盟は執行部を刷新。10月9日には高山のアマチュア資格登録審査委員会を開き、満場一致で登録を認め、16日の発表に至った。

 会見で高山は、多くの支援者や2万5000人に及んだ署名運動の協力者に感謝の言葉を述べ、「興奮しています」と、アマチュアボクサーとしての決意を新たにした。五輪を目指した理由については「プロでは4団体の世界王座を獲るという目的を達成しました。海外や国内のスパーリングで沢山のアマチュアボクサーと接してきて、プロとは違う強さを知り、挑戦したいと思いました」と説明した。

アマ仕様に「体の切れを取り戻す」

画像: 六本木の「トータルワークアウト」でトレーニングを公開した高山 写真◎ボクシング・マガジン

六本木の「トータルワークアウト」でトレーニングを公開した高山
写真◎ボクシング・マガジン

 取り組んでみて、高山は競技性の違いを実感。「プロが長距離走なら、アマは短距離走。テンポの速さや駆け引きに対応する瞬発力を磨いていかなければ」という。今後は在学する名古屋産業大学での練習に加え、東京でもケビン山﨑氏が主宰する「トータルワークアウト」で、アマチュア仕様に体の切れを取り戻すトレーニングを行っていく。試合の間隔も異なることから過度な減量は避け、フライ級に上げる方針。

 高山の登録を認めた理由として、連盟の菊地浩吉副会長は「リオデジャネイロ五輪からAIBA(国際ボクシング協会)がプロ選手の出場を解禁したことで、世界の流れに従うべきだと判断した」とし、高山のアマチュアボクシングへの理解と情熱も認めた。同時に、高山は特例だったが、今後はアマ規定を変える必要があり、プロボクサーだけでなく、総合やキックボクサーなどのケースも検討していくという。また、元世界王者であっても特別扱いはせず、五輪の代表選考にあたり最大の基準となる全日本選手権についても、高山は愛知県予選からの出場になるとした。

 35歳にしてスタートラインに立った高山だが、一方で五輪のボクシング競技そのものが存続の危機に立たされていることも事実。IOC(国際オリンピック委員会)の動向も見ながら、連盟とも協力し、署名運動などを通じて継続を訴えていく。(ボクシング・マガジン◎藤木邦昭)

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