上写真=いつも通り“平常心”で試合に臨むと話す昌子
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 AFCチャンピオンズリーグ(ACL)決勝第1戦・ペルセポリス(イラン)戦を翌日に控え、会場となるカシマスタジアムで前日会見が行なわれた。タイトルが懸かる大一番を前に、鹿島の昌子源が心境を語る。

「明日は抑える自信がある」

「僕だけじゃないですよ、昨年とは違うチームというのを見せたいと思うのは」

 昨年、J1では最終節で首位から陥落し、リーグ優勝を逃した鹿島。その瞬間、昌子源は悔し涙を流した。ACL決勝の前日会見で、記者からそのときと現在との違いを聞かれ、昌子は冒頭の言葉を口にした。そして、タイトルへの思いを、こう続ける。

「昨年、リーグ優勝をあと一歩のところで逃して、今年タイトルに懸ける思いは強い。我々アントラーズは4つのタイトルを目指す中で、すでに2つ(J1リーグとルヴァン杯)を失った。このタイトル(ACL)は、鹿島が唯一、なかなか手が届かなかったタイトル。僕も含めて、選手、スタッフ、サポーター、全員が求めている。このACLのタイトルを取るために、チーム全員がここまでやってきた。特にジーコさんが来てからずっと言われているけれど、やはり頂点に立たないと意味がない。必ず頂点に立つという気持ちを、チーム全員が、ファミリー全員が持っている」

 1年前、J1でつかむことができなかった前人未到の20冠目の栄光。それを懸けた戦いは、アジアの舞台へと移された。

「節目の20冠目ということも分かっているし、その大事な20冠目を懸けてACL決勝を戦えるということは、自分にとっても、クラブにとっても、運命なのではないかと思う」

 そう、しみじみと語る。

 この一年で、日本代表としてロシア・ワールドカップも経験し、昌子自身の経験値は増した。多くのイラン代表選手を擁し、前線ではナイジェリア出身のストライカーが、スピードを生かして猛威を振るうペルセポリスを相手にも、強気な姿勢を崩さない。

「僕自身、中東のチームと試合をしたことがあるし、アフリカの選手とも対戦したことがある。チームメイトにもその経験を還元したい。明日、(ペルセポリスを)抑える自信は、もちろんある。自分の中では、海外の選手とやれる楽しみもあるので、全力を出したい」

 初のアジア制覇、クラブの20冠目、2シーズンぶりのタイトル――。さまざまな意味を持つ勝利を懸けた“180分”の、最初の90分が明日キックオフを迎える。それでも、昌子が気負うことはない。

「選手としても、クラブとしても、大きな試合だとは思うけれど、クラブとしては今までにもいろいろなチームと戦い、いろいろなタイトルを争い、多くの経験を積んできた。そのため、個人的な意見ですけれど、そこまで変に力が入ることはないんじゃないかと。このクラブの伝統を、今の選手たちはしっかり受け継いでいるし、それを支えるベテランの方がいる。大事な試合であることには変わりはないですけれど、“特別”という思いは、自分にはないですね。今の僕は、平常心でいます」

 自身の経験と、クラブの伝統に裏打ちされた“強さ”を身につけた背番号3は、明日の試合でもいつも通り、勝利を目指す。

取材◎小林康幸

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