上写真=アウェーゴールを与えずに勝利。鹿島はアジア制覇に大きく前進した(写真◎Getty Images)

■AFCチャンピオンズリーグ2018決勝第1戦
 鹿島 2-0 ペルセポリス
 得点者:レオ・シルバ、セルジーニョ

 11月3日、カシマサッカースタジアムでAFCチャンピオンズリーグ(ACL)決勝第1戦、鹿島対ペルセポリス(イラン)が行なわれ、2-0で鹿島が勝利を収めて悲願のアジア制覇に向けて大きなアドバンテージを得た。

厳しい日程もパフォーマンスで示すのが使命

 序盤、鹿島はホームゲームながらペースをつかめなかった。堅守をベースに『構えて戦う』ことも予想されていたペルセポリスが、「前へ」の意識を強く出してきたからだ。その勢いを受けてしまったために、自陣に押し込まれてしまう。最終ラインが下がり気味となり、セカンドボールが拾えない。
 だが、苦しい時間帯にもボールの争奪戦で選手が体を張り、失点を許さずに相手の勢いをやり過ごす。後半に入ると、思い切ってラインを上げて狙いとしていたサイド攻撃を展開し始めた。

 試合が動いたのは58分。ボールを素早く動す意識を強めた鹿島が右サイドからの切り崩しに成功した。レオ・シルバが高い位置を取る右サイドバックの西大伍にパスを出し、そのままゴール前へと進出。西→土居聖真と渡ったボールを再び引き取ると、ゴール前を横切るようにドリブル。眼前の相手DFの間を抜く巧みなシュートを決めた。
 その12分後。今度は別のブラジル人選手が輝きを放つ。FKの場面。セルジーニョが蹴ったボールは相手DFにクリアされるが、ペナルティーエリアの外側に待っていた三竿健斗が拾ってエリア内にすぐさま浮き球を送る。そこにFKのキッカーを務めたセルジーニョが走り込み、イラン代表GKアリレザ・ベイランバンドの届かない場所へとボールを蹴り込んだ。
 ACLではこれで5試合連続ゴール。鹿島が今シーズンの中盤以降に調子を上げた理由の一つとして、間違いなくセルジーニョの加入が挙げられる。アジアの頂点に挑む大一番でも期待に応え、大きな仕事をやってのけた。その働きについては大岩監督も高く評価した。

「加入当初から言ってきましたけど、高いとか速いとか、彼個人として突出したものはないけれども、周りを生かしながら自分も生きるプレースタイルが、チームメイトを知り、チームメイトに自分を知ってもらう中で、チームに好影響を与えているのだと思います。好循環ができていると評価しています」

 母国の英雄で、クラブのレジェンドであるジーコが見守る中、2人のブラジル人選手がしっかり仕事をして、鹿島はACL決勝の第1戦、つまりは『最初の90分』に勝利し、大きなアドバンテージを手をした。前人未到の19冠を成し遂げている常勝チームに足りなかった『アジア王者』の称号を得るまで、あと1試合。『残り90分』で、ついに悲願達成となる。

「ただ、まだ前半(2試合のうちの1試合)が終わっただけなので。しっかりとアウェー(の試合)に向けて準備すると。その前に次のJリーグの試合に向けて気持ちを切り替えていく。そのことは選手たちにも話しました。
 これは今に限ったことではなくて、今シーズンはタイトな中でやっています。ただそれを言い訳せずに選手、スタッフ全員で乗り越えてきました。ここ2週間で4試合やるというのは非常にハードなんですけども、選手の誰一人として言い訳はしませんし、『パフォーマンスで示そう』という空気が鹿島にはあります。その中で結果を出すことはわれわれの使命だと感じています。セレッソ(大阪)との試合(10月31日)では、普段出場しない選手が結果を出すことでよりいっそうチームに一体感が出ましたし、それがきょうのパフォーマンスにも当然つながっていると思います。次の柏戦に向けても、それを繰り返していく」

 鹿島は、11月6日に柏とJリーグ(32節)の公式戦を戦ったあとで、敵地テヘランに乗り込む。運命の第2戦は11月10日。10万人収容のアザディスタジアムで行なわれる。

取材◎佐藤 景 写真◎Getty Images

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