※写真上=秋巡業で稽古する稀勢の里。佐田の海と三番稽古
写真:月刊相撲

 九州場所(11月11日~25日、福岡国際センター)がいよいよ開幕します。例年、九州は入りが悪いのですが、昨年は15日間、「満員御礼」となり、年間90日すべて大入りとなりました。今年もチケットは昨年と同様の売れ行きのようです。

 先場所は進退を懸けて臨んだ横綱稀勢の里が10勝を挙げて、ひとまず引退危機を脱しました。秋巡業でも順調に稽古をこなし、「秋場所よりも状態はいい」と語っています。優勝、もしくは最後まで優勝を争うことができれば、完全復活と言っていいでしょう。思いどおりの稽古ができているので、九州場所はかなり期待できると思います。

 秋場所で全勝優勝した白鵬は、秋巡業初日から参加しましたが、右ヒザの治療のために離脱。手の親指大の骨が飛び出していて、内視鏡による手術で取り除きました。11月2日に住吉神社の奉納土俵入りに参加しましたが、力強い四股が踏めず、出場は難しいと思われます。

 白鵬以外の上位は比較的順調に仕上がっており、優勝力士は横綱、大関から出そうです。安定感では一番の鶴竜は、4日に時津風部屋に出稽古し、正代、豊山と21番取って19勝。ただ、右足かかとに痛みがあるそうです。少し心配ですが、出場する以上、優勝候補筆頭と言えるでしょう。

 秋場所はカド番で9勝した栃ノ心は、秋巡業では大関以上で一番土俵上の稽古をこなしていました。名古屋で負傷した右足親指は、「もう痛みもないし、怖さもない」と心配なさそうです。今年前半の強さが戻れば、優勝争いに食い込んでくるでしょう。

 32歳のベテラン大関となった豪栄道は秋場所で12勝。「巡業での稽古のペースがわかってきた」と、若いときとは違う調整法を確立させたようです。髙安は秋場所前、腰痛でほとんど稽古ができない状態で11勝と地力の高さを見せてくれました。今場所は「先場所よりもうんと状態はいい」と初優勝に燃えています。

 関脇以下では、やはり御嶽海に注目です。秋場所での大関取りは失敗しましたが、それでも9勝。悲観するほどの成績ではなく、九州場所で12勝すれば、3場所合計が34勝。11場所連続で三役を守っている安定感を加味すれば、当然、大関に上がるでしょう。

 優勝候補の大穴としては阿武咲を挙げたいと思います。秋場所はリズムを崩して4勝11敗と大負けしましたが、場所後の力士選士権では決勝で稀勢の里を破って優勝。九州場所は西13枚目まで番付を落としており、この位置なら10勝以上は堅く、さらに上積みがあれば、優勝も夢ではないかもしれません。

文=山口亜土

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