上写真=わずか40秒。19歳・屋嘉部は、無傷で初勝利をつかんだ
写真_船橋真二郎

 10日、プロ2戦目となるライト級4回戦に臨んだ屋嘉部悠大(白井・具志堅スポーツ)が、圧巻の初回40秒TKO勝ち。ファーストパンチのクロス気味の右で痛烈に倒すと、最後はシャープな左フックで切って落とした。

7月のデビュー戦で初回TKO負け…

「アマチュアを含めて、今まででいちばん怖かったです」

 今春卒業した沖縄水産高時代はインターハイベスト8。何よりプロ向きのファイトスタイルとハードパンチを伝え聞いた具志堅用高会長がジムに迎え入れた。

 だが、期待された7月30日のデビュー戦は、同じくアマ出身の花田太一(筑豊)に豪快に倒され、初回TKO負けを喫した。「気持ちを立て直すまで時間がかかりました。本当に辛かったです」と苦しい3ヵ月を過ごしてきた。

 試合前は「強気になったり、弱気になったり、自分との勝負でした」と振り返る。「どうしても浮かんでくるんです。倒されたときの映像が……」。

「自信を持ってリングに上がろう」という気持ちを後押ししたのが58ラウンド重ねたスパーリングだった。デビュー戦のときはケガもあり、わずか6ラウンド。「自信がないままリングに上がった」。

 特にこの日、全勝で日本ライト級ユース王者となったジムの先輩で同郷、1歳年上の小田翔夢との手合わせは「日本ランク上位の人とスパーしてきたんだから大丈夫」と心の拠り所になったという。

苦い記憶を払拭

 デビュー戦で倒された左フックで試合を終わらせ、「やられたことをやった感じで気持ち良かった」と屋嘉部。体に染みついた苦い記憶を払拭し、「ホッとしてます」と安堵の笑顔を見せた。

「目標は……試合で100パーセント出すのは難しいじゃないですか。天狗にならず、次の試合でも100パーセント出せるように頑張ります」

「パンチが強いのは知っていたけど、負けたことが勉強になったね。強くなるよ」と具志堅会長が目を細めたように、手痛い敗戦が19歳をひと回り大きくする。

文_船橋真二郎

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