七種競技で日本歴代2位の記録を持つヘンプヒル恵が、中大を卒業する来春から、株式会社アトレに入社することが内定。都内で記者会見を行い、抱負や決意を語った。

※写真上=アジア大会代表のヘンプヒル。来春からアトレに入社することが決まった(写真/中野英聡)

混成競技をメジャーにしたい

画像: 株式会社アトレ入社内定記者会見を行ったヘンプヒルと石司会長

株式会社アトレ入社内定記者会見を行ったヘンプヒルと石司会長

 七種競技で5907点の日本歴代2位、日本学生記録を持つヘンプヒル恵(中大4年)が、来春から株式会社アトレに入社することが内定した。アトレはJR東日本グループで、駅ビル型ショッピングセンターを運営している。内定発表会見には、同社の取締役会長・石司次男氏も同席した。

「会社からオリンピック選手が出てほしい」という思いを持っていた石司会長。「ヘンプヒル選手が世界で戦える選手として成長すると共に、混成競技をメジャーにしていきたい。そのためには、陸上競技と美しさ・楽しさ・ファッションを融合させていければ」と期待を寄せる。練習や試合が中心となるが、本社で勤務もする予定で、「全社で応援できる体制を取っていきたい」と、サポートを約束した。

 ヘンプヒルはまだ実感は湧かないようで、残りわずかとなった大学生活を楽しみたいと話す一方、「ファッションや空間づくりに興味があるので、イベントへの参加や企画などに挑戦してみたい」と、就職してからの自分を思い描いていた。

画像: ヘンプヒル自身も会社も「混成競技をメジャーにしたい」という思いを持っている(写真/中野英聡)

ヘンプヒル自身も会社も「混成競技をメジャーにしたい」という思いを持っている(写真/中野英聡)

今年をバネに一気に記録を伸ばしたい

 今後は練習環境も変わり、順大出身の林田章紀コーチに師事することに決まった。現在は、これまであまり行ってこなかったウェイトトレーニングや、速い動きを維持する練習に取り組んでいる。この冬は「ケガをしない土台づくりと、自分の体を思うように動かす」がテーマ。昨年のケガから復帰し、苦しんだシーズンだったが、「(ケガした脚との)左右差がなくなってきた感じがしています。今年沈んだ分、それをバネにして一気に伸びることができそう。来年、1試合目で6000点を」と笑顔で前を向いていた

 12月6日から年末にかけて初めてアメリカで合宿を積み、アジア選手権、ドーハ世界選手権を目標にしていく。来シーズン、ポイント制から標準記録に変更となったが、「6200点を出さないといけないことは変わりませんので、特にプランや心境に変化はありません」と言う。

「大学では、監督やスタッフ、トレーナーの方々のおかげでブレない決断力を身に付けることができました。これまでと環境を変えることで、壁を一気に超えられる気がしています。まずは出場できればアジア選手権で優勝して、ドーハ世界選手権に出場したいです。たくさんの方に混成競技の魅力を知ってもらえるように成長していきたい」

画像: 仲間と過ごした学生スポーツから、次のステージへと進む(写真/中野英聡)

仲間と過ごした学生スポーツから、次のステージへと進む(写真/中野英聡)

 家族を含め、これまでお世話になった人たちが見守るなか、時折はにかみながら、アトレ直営店で取り扱っているワンピースを身にまとって決意表明した。

 中学、高校、大学と、厳しい環境に自ら身を置き、彼女の成長を願う指導者に恵まれ、大好きな仲間たちと過ごしてきた。これからリレーやチームのために戦う姿が見られないのは少し寂しさもあるが、次は個人として高みを目指していかなくてはならない。

 2011年全日中で優勝した際のインタビューでは「将来はオリンピックに出場したいです」と話し、高校最後の試合となった日本ジュニア室内では、「私が世界に行くとき、日本記録は変わっています」と言った。今回の会見ではこう宣言した。

「これまで誰も見たこのない、オリンピックの表彰台からの眺めを見るのは私でありたい」

 成長を重ねるたび、どんどん大きくなってきた夢――。そのどれも、まだ叶えられていないのもまた事実だが、一歩ずつ着実に近づいてきた。いつか必ず、すべてを叶えてみせる。そんな希望を胸に、ヘンプヒルは新しいスタートラインに立つ。

文/向永拓史

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