写真上=ムザラネ(右)の右を受ける坂本
写真◎Getty Images

 31日、マカオで行われたIBF世界フライ級タイトルマッチ12回戦は、チャンピオンのモルティ・ムザラネ(南アフリカ)が挑戦者の坂本真宏(六島)に10回終了TKO勝ち。ムザラネは初防衛に成功、坂本は世界初挑戦に失敗した。

「応援してくれた沢山の人に申し訳ない。悔しい気持ちで一杯です」

 大きく腫れた右目を氷のうで冷やしながら、坂本は声を振り絞った。大阪市立大大学院に在学し、文武両道を地で行く男がリングに描いた夢は、マカオで散った。

 ムザラネより一回り大きい体格を活かし、精一杯の抵抗を示したが、36歳の王者は老獪だった。強打が頼りの坂本は、硬質のジャブから左フックを脇腹に打ち込み果敢な攻撃を仕掛けたが、ムザラネは高いガードでがっちりと防ぎ、坂本の一発に対して4倍から5倍返しの高速コンビネーションで圧倒。

 ムザラネの的確なジャブを浴び続け、回を追うごとに坂本の右目はふさがっていく。10回の開始早々ドクターチェックを受けた後、この回終了後に続行を止められた。最後まで前に出続けた坂本だが、キャリアと技術の差は気力では埋められなかった。

腫れ上がった顔で敗戦を振り返る坂本
写真◎ボクシング・マガジン

「ブロッキングの上から打たれて腫れたのは初めて。右よりも左ジャブの方が強かったのも意外だった」とムザラネの強さを認めた坂本。今後を問われ、「これだけ自分に賭けてもらって失敗したので、すぐには……」と明言を避けた。枝川孝会長は「手数で圧倒された。キャリア不足が出た」と完敗を認めたが、「負けはしたけど善戦はした。今後は本人次第」とした。

取材◎藤木邦昭

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