※写真上=注目の一番は、貴景勝が「伝家の宝刀」左からの突き落としで、白鵬を土俵に這わせた
写真:月刊相撲

貴景勝(突き落とし)白鵬

 白鵬独走から一転、混戦模様となった優勝争い。1差で追う3敗の魁聖、遠藤が敗れて後退。結びの2番前で、2敗の玉鷲が北勝富士を突き押し合いから叩き込んで、トップを守った。結びは2敗の白鵬と唯一の3敗となった貴景勝の対戦。

 先場所は白鵬休場の中、貴景勝が初優勝を果たしている。冬巡業では白鵬が貴景勝をぶつかり稽古でかわいがったり、横審総見稽古では貴景勝を指名して圧倒した。しかし、本場所と稽古は違う。貴景勝は稽古場では弱い、というか手の内を見せない。

 今場所の貴景勝は先場所で猛威を振るった左からの突き落としをほとんど見せていなかった。4日目の御嶽海戦で失敗してからは封印。この突き落としを警戒して前に出ない相手を一気に押し出す相撲が目立った。相撲内容としては、優勝した先場所よりも今場所のほうが上だ。

 軍配が返り、両者互角の立ち合い。つかまったら終わりの貴景勝が下から突き起こして白鵬との距離を取る。白鵬も一歩も下がらず応戦。相手の攻撃が止まった一瞬、前に出たが、ここで貴景勝が伝家の宝刀を抜いた。強烈な左突き落としにバッタリと落ちた白鵬。警戒はしていただろうが、映像で見ただけで体感はしていなかった。

 13日目を終えて、2敗は玉鷲ただ1人。3敗に白鵬と貴景勝の2人で、優勝はこの3人に絞られたと言っていいだろう。

「作戦どうこうじゃなく、挑戦者の気持ちでいきました。明日の相撲が大事なので、力を出し切りたい」と語った貴景勝。14日目は隠岐の海、千秋楽は豪栄道と当たる。玉鷲は碧山、妙義龍、白鵬は豪栄道、髙安の両大関。対戦相手を見ると玉鷲が有利だが、果たしてどうなるのか。目の離せない2日間になりそうだ。

文=山口亜土

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