上写真=今季、湘南に復帰した武富が開幕戦で2ゴールの活躍
写真◎J.LEAGUE

■2019年2月23日 J1リーグ第1節
湘南 2-0 札幌
得点者:(湘)武富孝介2

 湘南が快勝した。前半から鋭いショートカウンターで好機を作り、試合の主導権を掌握。後半になっても苛烈なプレスは弱まらなかった。0-0で迎えた82分、ゴール前の混戦から武富孝介が押し込んで均衡を破ると、90分にも再び武富が追加点を挙げた。札幌は思うように攻撃の形に作れず、守備も安定しなかった。

「しゃきしゃきプレーしたかった」

 5年ぶりに湘南に復帰した武富は、開幕戦から2ゴールと大暴れ。前半こそ見せ場は少なかったものの、後半からエンジン全開。長いウォーミングアップを終えると、持ち前の走力を生かし、前線で精力的に駆け回る。相手がボールを持てば、全速力でプレス。自ら球を奪い返せば、ドリブルで一気に加速。味方がボールを取り返すと、一目散に裏へ飛び出した。

 休む間はなし。試合後、報道陣に底なしのスタミナを褒められても「湘南は走れて当たり前なので」とさらり。すっかり、ベルマーレの男になっていた。

 ハードワークを続けてきた82分、ペナルティーエリア内で素早くこぼれ球に反応し、左足で押し込んで待望の先制ゴールを挙げた。昨季は浦和で出場機会に恵まれず、サッカーに飢えていた男はどん欲だった。本人は「はきはき、しゃきしゃきプレーしたかったので」と独特の言い回しで表現したが、最後まで足を止めない。90分にもゴール前に顔を出し、混戦の中から左足で2点目をマーク。黄緑に染まったホームスタジアムに歓喜をもたらした。

 試合後、ファン・サポーターがヒーローの声に耳を傾けるなか、マイクを力強く握ると、爽やかな笑顔を見せた。

「ゴールはチームで泥臭く守って、泥臭く攻めたご褒美です」

 湘南の湘南による湘南のためのゴールだった。

取材◎杉園昌之

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