前半は両者譲らず無得点でハーフタイムへ。後半、先制したのはアウェーの水戸だった。47分にFKのチャンスを得ると、MF茂木駿佑が蹴ったボールにFW村田航一が頭で合わせて、ゴールネットを揺らす。大卒ルーキーの村田はプロ初得点を記録した。一方の大宮は、選手やシステムを変えて反撃に出る。すると80分、途中出場のFW大前元紀が右足でシュートを決め、同点に追いつく。その後は両者とも決め手を欠き、勝ち点1を分け合った。

上写真=途中出場でゴールへと迫る奥抜(写真◎J.LEAGUE)

■2019年3月23日 J2リーグ第5節
大宮 1-1 水戸
得点者:(大)大前元紀 (水)村田航一

「どんどんチャレンジしていこう」

 大宮が1点を追う63分に、高木琢也監督は2枚目の交代カードを切った。ピッチに投入されたのは、今季初出場となる19歳のMF奥抜侃志だった。

「奥抜の持ち味はアタッキングサードに入ったときの仕掛け。負けている状況だったので、彼の仕掛けるドリブルでやってくれるかと思い、(ピッチに)入れました」と、高木監督は期待を込めて送り出した。

「どんどんチャレンジしていこう、という気持ちがありました」と、奥抜は交代出場時の思いを振り返る。最初は2シャドーの右に入り、チームがシステムを4-4-2に変更した後は左サイドハーフへポジションを移した。

「自分としては左のほうがやりやすい。ただ、与えられたポジションをこなさないといけないし、そこも追求していきたいなと思います。(チームの戦い方が)結構変わり、今年はボールをもらう位置が違うし、真ん中でタメを作ることとか、そういう役割も増えてきた。昨年とはちょっと違った考え方にもなってきたので、(高木監督の戦い方を)もっと吸収して、もっともっと成長していきたい」

 奥抜にとって、高木監督の下での新たなシーズンは、充実しているようだ。

「同世代のライバルはJ1でプレーしている選手ばかり」

 ただ、U-20日本代表の話を振ると、目の色が変わる。2月の宮崎合宿には招集されたものの、今月のヨーロッパ遠征メンバーには名を連ねていない。奥抜と同じ攻撃的MFのポジションには、鹿島の安部裕葵や清水の滝裕太、さらにはFC東京の久保建英(3月はU-22代表に招集)もいる。

「(U-20日本代表に)入っていかなければいけないと思うし、そこで結果を残す選手になっていかなければいけない。(メンバーから漏れて)今は悔しいですけれど、それを糧にして頑張っていきたい。僕の同世代のライバルはJ1でプレーしている選手ばかり。僕はJ2でプレーしているので、彼ら以上のものを見せていかなければいけない」

 5月に行なわれるU-20ワールドカップのメンバー入りを目指すうえでは、まずは大宮で結果を残すことが前提となるだろう。

「まずは途中から(試合に)出てどんどん仕掛けて、(試合の)流れを変えられる選手になりたい。ボールを取られたから(ドリブルを)やめてしまう選手にはなりたくないので、それでも仕掛けて、最終的には結果につなげるプレーをしていきたいなと思います」

 大宮生え抜きのドリブラーが、自身とチームの目標を果たすためにさらなる成長を誓う。

取材◎小林康幸

This article is a sponsored article by
''.