◆競泳・第95回日本選手権3日目(4月4日/東京辰巳国際水泳場)
 この日は最終日を除くと最多となる7種目の決勝が行なわれた。各種目それぞれ様相は異なる中、個人種目の派遣標準Ⅱ突破者は1名、リレー種目の派遣標準突破者は3名だった。

※写真上=鮮やかな泳ぎで見事に自己ベストで連覇を飾った松元
写真◎毛受亮介(スイミング・マガジン)

【男子200m自由形】
松元克央(セントラルスポーツ)1.45.63/派遣標準Ⅱ

 松元克央が序盤から積極的なレース展開を見せ、100mの折り返しでトップに立つとその後も後続を突き放して2連覇を達成。記録も1分45秒63と派遣標準Ⅱを突破する自己ベストだった。

 松元は昨季終了後、痛めていた右肩のリハビリを約3カ月行なった。「正直、治るかどうか不安もあった」というが、地道に励んだことでほぼ完治し、年明けから本格的にトレーニングを積んできた。とはいえ、前日の準決勝では思ったようなタイムが出ずに雲行きは少し怪しかったが、指導を仰ぐ名将・鈴木陽二コーチから「周りを見すぎている。周りを気にせず、自分のレースをすれば派遣を切れる」と言われ、奮起。決勝では、自分のレースに徹し、見事なタイムで自己ベストを更新した。

 2位は400m自由形優勝の吉田啓祐(日本大)、3位はベテランの江原騎士(自衛隊体育学校)が続いたが、リレーの派遣標準に満たない記録で、今大会でのリレー代表入りはならなかった。

【女子1500m自由形】
小堀倭加(セントラル戸塚/日本大1年)16.11.00

 小堀倭加が序盤から積極的なレース展開を見せ、この種目で過去2連覇を果たしていた森山幸美(山本光学)を抑え、自己ベストで初優勝。「序盤からいかないと勝てないと思っていたので、思いきっていきました。(派遣標準Ⅱの16分6秒82に)届かなかったのは悔しいですが、優勝を目標にしてきたのでうれしいです」と喜びと悔しさを表した。

画像: 女子1500m自由形初優勝の小堀(中/左は2位・森山、右は3位の難波実夢) 写真◎毛受亮介(スイミング・マガジン)

女子1500m自由形初優勝の小堀(中/左は2位・森山、右は3位の難波実夢)
写真◎毛受亮介(スイミング・マガジン)

【男子50m平泳ぎ】
小関也朱篤(ミキハウス)27.01

 第一人者の小関也朱篤が制したが、前日の100m平泳ぎに続き、2冠を達成したものの、思うようなタイムが出ずに不満顔。「とにかく、気持ち切り替えて200mに臨みたい。練習はしっかり積めてきているし、(渡辺)一平(TOYOTA)が調子良さそうなので、今大会は彼を意識したレースになるかもしれない。予選、準決勝を泳いだ感じで、決勝の戦略を練ります」と前を向いた。

【男子100m背泳ぎ】
入江陵介(イトマン東進)53.53/リレー派遣

 入江陵介が制し6年連続8度目の優勝を果たしたものの、個人の派遣標準Ⅱに届かない53秒53のタイムに、「ほんとに悔しい」と開口一番。「前半から(ペースを)上げようとしすぎて、焦ってしまった」と、反省しきり。ただ、この冬、力を入れてきた200mに向けては、100mの反省点を生かし、「タイムと感覚を合わせる泳ぎをしたい」と抱負を語った。

画像: 男子100m背泳ぎでは通算8度目の優勝となった入江 写真◎毛受亮介(スイミング・マガジン)

男子100m背泳ぎでは通算8度目の優勝となった入江
写真◎毛受亮介(スイミング・マガジン)

【女子100m背泳ぎ】
酒井夏海(スウィン美園/武南高3年)59.98

 酒井夏海(スウィン美園/武南高)が3年ぶり2度目の優勝を飾ったが、個人の派遣標準Ⅱに届かず…。「この冬は(100mで)58秒台を出す練習をしてきたので、非常に悔しいです」と明日以降の50、200m背泳ぎにリベンジを誓った。

【女子200m自由形】
白井璃緒(東洋大2年/JSS宝塚)1.57.16/リレー派遣

 大会直前の高地合宿で充実の練習を積んできた白井璃緒がその成果を発揮。決勝は五十嵐千尋(テイクアンドギヴ・ニーズ)、青木智美(あいおいニッセイ)らベテラン相手に序盤から終始リードを奪い、そのまま最後まで押し切り自己ベストで初優勝。しかし、「優勝はうれしいですけど、1分56秒台を目指していたので」と悔しさもにじませたが、2年連続でリレー派遣標準を突破。また2位の五十嵐も1分57秒88でリレー派遣標準を突破している。

画像: 力の差を見せつけて初優勝を飾った白井 写真◎毛受亮介(スイミング・マガジン)

力の差を見せつけて初優勝を飾った白井
写真◎毛受亮介(スイミング・マガジン)

【女子100m平泳ぎ】
関口美咲(木下グループ)1.07.70

 女子平泳ぎは波乱の展開。鈴木聡美、青木玲緒樹(ともにミキハウス)らの日本代表のベテランを抑えたのは社会人1年目の関口美咲だった。ジュニア時代から全国トップクラスで活躍してきた関口だが、「大学最後のインカレでも思うようなタイムが出なかったら、苦しいことも多かったので、うれしいです」と日本選手権初優勝を涙とともにかみしめた。

画像: うれしい初優勝を飾った関口 写真◎毛受亮介(スイミング・マガジン)

うれしい初優勝を飾った関口
写真◎毛受亮介(スイミング・マガジン)

構成◎牧野 豊(スイミング・マガジン)

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