浦和が2戦連続の無失点勝利で、今季2度目の2連勝。序盤から自陣で守備ブロックを築き、相手のミスをひたすら待った。10分に狙いどおりの形で敵陣に攻め入ってPKを誘うと、それを興梠慎三が決めて先制点をマーク。後半も戦い方は変わらず、最後まで神戸にゴールを割らせずに逃げ切った。浦和が自陣で耐え続けたのは、なぜだったのか。

上写真=神戸を破り、ホームのサポーターと喜びを分かち合う浦和イレブン(写真◎J.LEAGUE)

■2019年4月20日 J1リーグ第8節
浦和 1ー0 神戸
得点:(浦)興梠慎三

「我慢強く戦えた」と胸張る槙野

 浦和の戦略は一貫していた。自陣で守備ブロックを築き、じっと耐える。陣形は後ろ重心の「5-4-1」。センターバック3人とアウトサイド2人で最終ラインを形成し、その前には中盤の4人が並んだ。

「あれだけボールを動かしてくるチームだから、5-4-1のほうがうまく守れる。守備の選手としては、じれずに我慢強く戦えたと思います」

 守備陣の柱となる槙野智章は、2試合連続のクリーンシートに手応えを得ていた。2節の札幌戦(●0-2)、6節の横浜FM戦(●0-3)では、パスワークに長けた相手に翻弄されて完敗。この日は前でプレスをかわされるリスクを避け、後ろで待ち構える戦法を選択した。どれだけロープ際でパンチを浴びても、ガードを固め続けた。ボクシングならば反撃の意思がなければ、レフェリーにTKO負けを宣告されるが、幸いフットボールの試合は途中で終わることはない。ほとんどの時間を守りに費やしながらも勝者となったのは浦和だ。現実を見た戦い方だったという。

「いま自分たちができるいい守備だった」(槙野)

 昨季までは司令塔として自由に動いてきた柏木陽介が左サイドのスペースを埋め、FWとしてゴールを狙い続けてきた武藤も右サイドにフタをした。柏木が中央寄りに守備のポジショニングが乱れそうになれば、ボランチの青木拓矢が素早く左サイドの穴を埋めていた。中盤で崩れそうで崩れなかったのも、青木のカバーリングがあったからこそ。槙野をはじめ、選手たちは一様に口をそろえる。

「いまは内容よりも結果が大事」

 割り切って、守り切るのもまたプロフェッショナル。鉄壁の守備とは言えないものの、無失点に抑えて、勝ち点3を手繰り寄せたのは事実。スタジアムはホーム初勝利に沸き、試合後も会場の周りは笑顔の浦和サポーターであふれていた。勝てば官軍--。

取材◎杉園昌之

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