1日、後楽園ホールの日本フェザー級タイトルマッチ10回戦の前に行われた8回戦には関西リング期待の日本同級8位、丸田陽七太(森岡)が登場し、コーチ義人(Reason大貴)にジャッジ3者とも80対72とスコアするワンサイドの判定勝ちを収めている。

写真上=丸太の右がコーチのアゴをヒット

 この試合をものにするだけなら、丸田はベストのチョイスをしたのだと思える。ロングレンジを守り、ジャブでいたぶり続けて、毎ラウンド、きちんきちんとポイントをピックアップする。対戦するコーチは計量失格によってこれが1年半ぶりのリングになるが、もともとの能力値は高い。実際、初回には丸田の打ち終わりを狙った右を顔面にかすめさせた。まともなヒットではなかったが、「(コーチが)カウンターを狙っていたのは分かったし、あの一発で慎重になってしまったのかもしれません」(丸田)。

 丸田の持ち味は、もちろん長身を活かしたアウトボクシングからの展開力にある。ジャブがとにかく冴えた。序盤戦こそ、コーチの右が危ないタイミングで襲うこともあったが、4回を過ぎるあたりからは、そんな気配も皆無になった。スピードの差は明白で、クロスレンジでの混戦に持ち込むなど、コーチにはそんなかき回す術さえ残されていない。

 7回に入って、丸田はやや攻撃的に。最終回にはワンツーを続けざまにヒットして、能力値の高さを垣間見せたまま、無難に仕事をやりとおした。

「最後の2ラウンドだけは自分でも良かったと思います。思ったとおりに動けました」

 丸田の直近の目標は、初のタイトル奪取。だから、この夜のメインイベントの勝者に挑戦したい。

「そのための準備はできました」

 その実力のかけらは確かに見せても、でも、それが見る者にどれだけアピールしたのだろうか。ワンツーまでに終わったコンビネーション。それから左フック、さらに右とどうして返らなかったか。

「自分でも残念です。でも、課題ではありません。普段はずっとできていることです。それを見せることができなかったということが心残りです」

 キッズボクシング時代から輝いていた才能。その丸田も2週間前に22歳になった。可能性でなく、成熟した実りの手ざわりも感じさせてもらいたい。それだけの素材である。

文◎宮崎正博
写真◎菊田義久

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