元IBF世界スーパーバンタム級チャンピオンで現WBA同級4位の小國以載(角海老宝石)は8日、東京・後楽園ホールでIBF同級5位スックプラサート・ポンピタック(タイ)と10回戦を行い、3-0の判定勝ちを収めた。再起2連勝を飾った小國は年内に王座返り咲きを狙う。

写真上=右ストレートを決める小國

ラフファイトに足と左で対処

 小國が一瞬ヒヤリとさせられたのは4回だ。ポンピタックの連打にロープを背負い、抜けようとしたがバランスを崩して倒れる不運なダウン。ダメージはなかったが、相手はこれで勢いづいた。過去に日本で2戦2敗のポンピタックだが、いずれもその強打で大いに相手を脅かしている。この夜も小國のジャブをまともにもらいながらも前進し、力一杯パンチを振るい続けた。

 ポンピタックが小國の右に合わせて左を狙っているのは明らかで、小國はセコンドの指示どおり左を突いては左へ左へと回り込む安全策を徹底。クリンチ際に投げを打ってくるポンピタックのラフな仕掛けに悩まされながらも、リーチ差とスピード差を活かしてポイントを重ね、3、4、5ポイント差の判定を得た。

饒舌に試合を振り返る小國

「とりあえずホッとしました。相手はめちゃめちゃパンチありました。今日は10ラウンドやれたのと、集中できたことと、ダウンのアクシデントを経験できたことが収穫です。世界へはもうちょっと修正が必要ですが、距離とかも試せたし、大分戻ってきた感じです。いつでも準備できるようにしておきます」

 勝利の安堵からハイテンションで試合を振り返った小國。鈴木眞吾会長は「どの相手がベストか見極めていきたい」と、各団体の王者の動向を見極めていく方針だ。

元日本王者の粉川と大橋も勝利

画像: 打ち合う粉川(右)と渡邉

打ち合う粉川(右)と渡邉

 セミファイナル8回戦は、元日本フライ級チャンピオンで現同級1位の粉川拓也(角海老宝石)が元ランカーの渡邉秀行(Reason大貴)に2-1の判定勝ちで移籍第1戦を飾った。

 忙しく動きながら大きなパンチでかく乱しようとする粉川だが、サウスポー渡邉は中間距離を保ちながら左をカウンター。激しいペース争いの中、渡邉は5連敗中が嘘のような安定したボクシングで粉川を苦しめた。判定が出ると、渡邉はキャンバスに寝転がって悔しさをアピール。粉川は「サウスポーには自信あったが、渡邉選手は強かった。次につなげたい」と疲れた表情で振り返った。

画像: 左アッパーで若林を沈めた大橋

左アッパーで若林を沈めた大橋

 フェザー級8回戦は、元日本同級チャンピオンで現8位の大橋健典(角海老宝石)が、東洋太平洋12位の若林駿(K&W)に7回1分36秒TKO勝ちした。前半は若林が的確な左を突いては回り込み、手数の少ない大橋をスピードで圧倒する。よく集中していた若林だが、5回に大橋の右クロスで左まぶたをカット。大橋も6回にバッティングで鼻の上をカットしたが、徐々に距離とタイミングが合ってくる。

 エンディングは衝撃的だった。7回、大橋が右ショートに次いで放った左アッパーを直撃され、若林は背中から倒れこむ。キャンバスに後頭部を打ち付けた若林を見て、レフェリーはノーカウントでストップした。大橋は「最後は得意のパンチで決めた。日本でも東洋でも、早くタイトルが欲しい」と挑戦を熱望。担架で運ばれた若林は、意識はあるものの大事を取って入院した。

取材◎藤木邦昭
写真◎山口高明

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