【ボクシングコラム】陰の功労者──“セコンド”も共に戦っている
ヒッティングによる右目上のカット、鼻血……。人生初(…というのも驚きだが)のハンディを、あの大舞台で乗り越え、WBSS(ワールドボクシング・スーパーシリーズ)優勝を果たした井上尚弥(大橋)。その“傷”を最小限で食い止め続け、縁の下で支え続けたひとりが、佐久間史朗トレーナー(48歳)だ。かつては星野敬太郎をWBA世界ミニマム級チャンピオンへ、そして引退するまで伴走。現在は、井上浩樹(日本スーパーライト級チャンピオン)、ホープの桑原拓らを指導するトレーナーだが、今回のように、止血をするカットマン、バンデージ巻き、果ては荷物運びなど、マルチに働く名バイプレーヤー。くだんのノニト・ドネア(フィリ...