アメリカンフットボールの米育成プロリーグ「The Spring League(TSL)」選抜チームと対戦する日本代表は、2月28日、現地入り後2日目の練習を迎えた。ウォームアップ、ダミーを使ったタックル練習の次に行われたパント練習でミスが出た。
 今回の日本代表で、オフェンスコーチ兼任でキッキングコーディネーターを務めるのは、パナソニックインパルス監督の「闘将」荒木延祥さんだ。その荒木コーディネーターが、ミスがあった後の全体ハドルで、藤田智HCから指名されて、選手たちに、直接語り掛けた。

 イージーなミスは「ここで支えてくれているスタッフや、君たちを代表に送り出してくれた日本の皆さんに対しても失礼なこと」と雷を落とした荒木コーディネーター。 しかしそれだけにとどまらなかった。 
 「なぜ自分が代表に参加したのか」、「この試合をどう考えているのか」。荒木さんは思っていることを選手たちにストレートにぶつけた。

勝敗を分けるのは仲間とのコミュニケーション

 今度の試合。僕は勝ちたい。それは『ええ試合した』とか『内容負けていなかった』とかではなく、結果として勝ちたい。なぜかというと、僕らがあのチームに勝つというのは日本のフットボール界にとっても、アメリカのフットボール界にとっても、たぶんすごく意味のあることやねん。次につながる意味のあることやとすごく思う。

 だから僕は、今回、日本代表に(自ら求めて、コーチとして)来させてもらった。
 すごく、すごく大事な試合だと思っている。

 二つだけお願いしたいことがある。一つは最後までコミュニケーションを取ってほしい。勝つために。

(時間や回数の点で)あんまり練習できないかもしれないけれど、やはりチームなので『(チームメートの)こいつのために』とか『チームのために』とか、そういう気持ちが、最後は絶対勝敗を分けると思うんや。15分クオーターの中で、最後の最後に、そういうみんなの気持ちが、勝敗を分けると思うんで。

 コミュニケーション取って『俺、なんでここに参加したんや』とか『次の試合、どうしたい』とか『こんな気持ちで戦いたいねん」とか、できるだけみんな、積極的にしゃべってほしい。そういうのがすごくチームワークにつながると思うので。それをお願いしたい。

 最後、もう一つはね。これはスペシャルチームなんだけど。

 藤田さんが、今回のチームは僕らがどれだけフィジカルで通用できるか『フィジカルで勝てる奴はこの中にどれだけおんねん』ということ、こだわっている。

 特にキックオフカバーと、キックオフリターンは、ホンマに行ってほしいねん。

 サインもシンプルや。みんな、選ばれた以上、我々がどんな立ち位置にあるのか、全力をもってやってほしい。

 彼ら(TSL)が、どこまで本気か知らん彼らが、我々と試合して「こいつら行ってんのちゃうか」「おかしいで」と言うくらいに行ってほしい。

 それだけの覚悟をもって試合に挑もう。絶対勝ちましょう。

     ◇

 松下電工時代から、日本代表には、「レジエンド」脇坂康生さんや山中正喜さん、高田鉄男さん、飾磨宗和さんら幾多の名選手を送り込んできたパナソニック。しかし、監督が自ら日本代表にコーチとして乗り出すのは、これが初めてだ。
 その意図を、フィールドで図らずも聞くことができた。

 闘将と選手たちの思いがシンクロすることを期待したい。【小座野容斉】

画像: 「今度の試合、『ええ試合をした』ではなく。結果として勝ちたい」。選手たちに、熱く語りかける荒木コーディネーター=撮影:小座野容斉

「今度の試合、『ええ試合をした』ではなく。結果として勝ちたい」。選手たちに、熱く語りかける荒木コーディネーター=撮影:小座野容斉

画像: 富永、米倉両オフェンスコーディネーターを話をする荒木スペシャルチームコーディネーター=撮影:小座野容斉

富永、米倉両オフェンスコーディネーターを話をする荒木スペシャルチームコーディネーター=撮影:小座野容斉

画像: 日本代表の荒木スペシャルチームコーディネーター=撮影:小座野容斉

日本代表の荒木スペシャルチームコーディネーター=撮影:小座野容斉

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