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2020-10-21

比嘉大吾対堤聖也。拳とともに、思いをかけた戦いがここにある

プロでの戦歴の上ではは比嘉(左)が断然有利だが、ともに戦うべきはその戦力のみにあらず

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10月26日、東京・後楽園ホールで注目の対決が行われる。元WBC世界フライ級チャンピオンで現在、バンタム級でWBC8位、WBAでも9位にランクされる比嘉大吾(Ambition)が日本同級13位の堤聖也(角海老宝石)と10回戦を行う。ランクの上では大差がつく。多くの見方はバンタム級の比嘉がどう戦うかだけでもあるだろう。だが、実は、この両者には因縁がある。また、互いに「親しい友人」と認め合う仲でもある。それでも、「相手の夢を壊し合うのがプロボクシング」と戦うことに躊躇はない。ボクシング・マガジン11月号では、あえて、戦力分析抜き、ふたりの軌跡、戦いにかける思いを軸に、『拳の交差点』を描く。

 試合の予想なら、断然、比嘉の有利に決まっている。豪打で鳴らした若き元世界チャンピオンは本格的にバンタム級に転進しての第1戦。同学年の堤は日本タイトル挑戦権もない日本13位に過ぎないのだ。

 だが。ふたりはアマチュアだった高校時代に2度対戦し、いずれも堤が勝っているのだ。比嘉は高校卒業と同時にプロ入りし、その豪打は一戦ごとに冴えわたる。一方、大学に進み、その後にプロに転じた堤は、オールラウンドの技術を持つ技巧派に育ったが、ここぞで勝ちきれないでいる。

 豪快に勝って新たな階級でトップへと進軍するつもりの比嘉。ここで番狂わせの主になって、主役級に躍り出たい堤。勝った者だけが未来を作り、敗れたほうは長い雌伏の時間を強いられないことも知っている。夢を喰らい合う。ボクシングという戦いの原点がここにはある。戦力だけでなく、互いの思いがクロスする『拳の交差点』。比嘉と堤の思いにだけ、焦点を当てた。

写真◎BBM

ジム移籍第一戦にもなる比嘉。どう猛なファイトと爆発力は変わってないか

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ボクシング・マガジン 11月号 | BBMスポーツ | ベースボール・マガジン社

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