
明治安田生命J1リーグ第25節の「多摩川クラシコ」で川崎フロンターレがFC東京を下した勝利は、中村憲剛のゴールによるものだった。この日で40歳。キャリアで初めて誕生日に試合を迎えて得点を決めて勝利に導くという千両役者だ。
上写真=中村(中央)が年齢の「40」を、登里(左)と家長が連勝記録の「12」を示してお祝い!(写真◎J.LEAGUE)
1年前に負った左ヒザの大ケガを乗り越えて復帰したシーズンの、40歳という区切りの誕生日を迎えたその日に、その左足で自ら決勝ゴールを決めて、チームの連勝記録を12に伸ばす勝利を奪い取った。
かっこいい。
74分、左で三笘薫がドリブルで入ってきてからの折り返しを、左足で思い切り蹴り込んだ。「無我夢中でした」という一撃。
「薫に1対1で勝負させようとして出して、抜いていったので、フォローが必要なタイイングだったので入っていきました」
その判断で勝負あり、だった。
「今日はマイナス(のコース)が空いていて、それまでも自分でも何本かシュートを打っていい感触はあったので、薫に(相手の)目が向いているうちにマークを外しておけばいいと思って、来い、来いと念じてました」
走っていって一度止まったことで作ったスペースで待っていた。念は通じた。
「薫の進入角度が深くなっていったので、これはオレが取れるかもと思って入っていったらいいボールが来て、これだけゴールに近ければコースは関係ないなと思って思い切り打ちました」
そのパワーとスピードに、それまでファインセーブを連発していたGK波多野豪もノーチャンスだった。
決まった瞬間の中村の喜びようといったら! 百戦錬磨のベテランも我を忘れ、何度もガッツポーズを繰り返して飛び跳ねるほどの感動だったのだ。
ピッチの上でアシストしたのは三笘だが、もう一人、負傷欠場中の小林悠が「心をアシスト」した。
「誕生日だから点取れちゃいますね、って言われたんですよ。絶対取れますよって。いやいや、それは悠のメンタルだから言えるのであって、そう思えるのはやっぱりすげえな、あいつ、って思ったんですね。でも、試合に入ってからはやっぱり取りたいな、と思って、途中から完全に狙いにいってました」
ゴールを強く求めにいく姿勢は見ている人に十分に伝わっただろう。77分間のプレーでシュート5本は、フル出場の三笘と並んでチーム最多。
でも、なかなか入らなかった。
「あ、今日はもう無理だな、って思ってましたね、前半で。もう入んないかなって。ナイスキーパーでしたし、そういう日なのかな、そんな甘くないかなって」
それでも、狙い続けた。
「悠のメールがなければ貪欲にならなかったですね。取ったときにはもうなんだか分かりませんでした。点を取る気がなかったら点は取れないですね」
四十にして惑わず、というが、40歳を迎えたその日に自分自身でゴールを奪ってチームを勝利に導き、「取るつもりがなければ取れない」という真理に立ち戻ることができたのは、どこか象徴的ではないだろうか。
ケガから復帰した最初のゲーム、8月29日の第13節清水エスパルス戦でいきなりゴールを決めて、40歳の誕生日にもゴール。何かに導かれたようなどちらの得点も、ホームの等々力競技場で生まれた。
だから中村は、「等々力には神様がいる」と言った。でももしかしたら、中村憲剛その人こそが等々力の神様なのではないだろうか。
取材◎平澤大輔 写真◎J.LEAGUE
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