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2020-11-11

【相撲】相撲編集部が選ぶ11月場所4日目の一番

前日の髙安戦で左足首を痛めた正代が、大栄翔の突きに力なく土俵を割った

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大栄翔(突き出し)正代

 3日目の相撲で土俵下に落ちた際、左足首を捻ってしまった新大関の正代。取組後は「普通に歩けているので大丈夫だと思う」と話していたが、4日目はガチガチにテーピングを巻いて土俵に上がった。

 この日の相手は対戦成績で4勝5敗と苦戦している大栄翔。優勝した先場所は攻め込まれながらも回り込んで、突き落としで逆転勝ちをしている。最初の大栄翔の攻めをしのげるかがカギだ。

 立ち合い、左足から踏み込んだ正代だが、踏み込みが浅く、いつも以上に上体が高かった。大栄翔の突きをまともに受けて、上体がさらにのけ反り、棒立ちのまま何の抵抗もできずに土俵を割って初黒星を喫した。

 足を引きずるような素振りは見せなかった正代だが、踏ん張るとかなり痛いのだろう。取組後のリモート取材を拒否し、無言のまま国技館を去った。

 殊勲の星を挙げた大栄翔は、先場所新関脇で5勝10敗に終わり、10月初めに悩まされていた右ヒジの遊離軟骨除去手術を受けた。「周りから手術をすればよくなると言われていたので、このタイミングでやりました。まだ万全ではないけど、場所前に稽古ができるようになったので徐々に上げていければ」と初日に話していた。

 取り口について聞かれた大栄翔は、「廻しを取られたり、差されたりしたら自分の方が弱いので、しっかり当たって前に出られたのでよかった。自分の相撲が取れれば、勝てると思っていた」と語る。

 今場所は西2枚目に落ちたが、「先場所は悔しい思いをしたので、1場所でも早く三役に戻れるように、やれることをやってきた。右ヒジを手術してよかったと思うし、前よりいい状態になるんじゃないかと思う。どんどん前に出る自分の相撲が取れれば、結果はついてくると思う」と三役復帰に燃えている。

 正代の状態が心配であるが、休場するほどではないだろう。軽い捻挫なら、1日ごとに回復し、3日もすれば力が入るようになるのではないか。この日の敗戦は合い口の悪い相手に負けた想定内と開き直って、優勝争いを盛り上げてほしい。

文=山口亜土


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