WBO女子世界スーパーフライ級チャンピオン吉田実代(三迫)の2度目の防衛戦が決まった。12月13日、エディオンアリーナ大阪第2競技場で、東洋太平洋&日本女子バンタム級チャンピオンの奥田朋子(ミツキ)とのタイトルマッチ10回戦に臨む。 昨年大晦日にV1を果たしてから1年。ようやく迎える舞台に「このような先が見えない状況で、試合ができることに感謝します」と、吉田は新たな環境から再出発する喜びをリモート会見で語った。8月、2014年のデビュー以来所属してきたEBISU K’s BOXから三迫ジムに移籍。8人の男子現役王者を抱える名門で心機一転、レベルアップを図ってきた。
「皆さんの熱がすごくて、教えられることも多く、緊張しながらも早く追いつきたい気持ちでやってきました」と吉田。男子選手とスパーリングする機会にも恵まれ、新たに師事した加藤健太トレーナーとともに成長を実感している。
挑戦者の奥田については「よく動いて、やりにくそうかな。長身でリーチも長そう」と印象を語るが、「負けるつもりはさらさらない」と自信は揺るがない。「自分の距離を保つこと。動きを止めないこと」を念頭に、「対策というより、基礎の部分をしっかりできれば勝てる」(加藤トレーナー)と、自分のボクシングに徹することを期す。
外出自粛期間中はインストラクターの仕事もほとんどなくなり、練習も家でやれることに限られたが、この間、5歳になる娘の実衣菜ちゃんとは濃密な時間を過ごせた。ジムの移籍も「ママがやりたいように。でもボクシングだけはやめないで」と“一番の理解者”に背中を押してもらったという。
アウエーでの防衛戦にも「それ(不安)をかき消すような練習をさせてもらっている。加藤トレーナーに教わったことを試すのが楽しみです」と、吉田は進化した姿を大阪のリングで披露するつもりだ。
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