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2020-11-14

若狭与志枝がパワーで押しまくる。日本女子フェザー級王座獲得

若狭(右)はイケイケのパワー戦法で三好を追い立てた

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日本女子フェザー級タイトルマッチ6回戦は、13日、東京・後楽園ホールで行われ、日本ランク3位の挑戦者、若狭与志枝(花形)が、2度目の防衛戦に臨んだチャンピオン、三好喜美佳(川崎新田)をパワーで押しまくり、3-0の判定勝ちでタイトルを奪取した。

「最初からガンガン出て行って、かき回していくつもりでした」

 32歳の若狭にとって、あるいは策はそれしかなかった。パンチングパワーなら女子ボクサーのなかではひときわ光る。けれど、その攻撃はときとして一本調子になりがち。ここ2戦続けてタイトルに挑んできたが、いずれも対戦者にはぐらかされて敗退していた。

 この日の相手、36歳のチャンピオンには技術面はもちろん、経験の上でも断然たる差をつけられている。2度の世界挑戦経験があり、東洋太平洋王座を3階級制覇している。さらに30代に入ってからの4連敗から這い上がった信念の人でもある。若狭は力づくで展開をこじ開けるしかなかった。そして、その思惑はものの見事に当たる。

 初回、距離が合わず、空振りだらけだった若狭だが、ラウンド終盤、右ストレート、さらに左フックで三好の動きが止まると、すかさず追撃をかけてペースをもぎ取った。その後も勢いにまかせて攻勢をかけ続けた。

 三好は3ラウンドに入って、ようやく左ジャブが決まりだす。このリードパンチでリズムを作ると、右ストレートも好打。さらに軽いステップで挑戦者を惑わした。バッティングで右目の上をカットした若狭はとたんに苦しくなった。

 このまま、三好が巻き返していくかと思えたが、そうはならなかった。そうさせなかったのは、若狭の闘志にほかならない。とにかく前に出る。アッパー、フック、ストレート。思いつくままにパンチを出した。クリーンヒットは乏しかったが、三好の技をかき消すには十分だった。

3度目のチャレンジでベルトを手にした若狭は号泣

 レフェリーに手を挙げられた若狭は号泣。
「タイトルがずっとほしかったんです。うれしいの一言。それしか言葉に表せません」

 落ち着いてからは、思い描いた絵図のとおりの試合と自賛した。

「相手がきれいなボクシングをしてくるのは分かってましたから」

 3度目のアタックでようやく手に入れたベルトを手にさらに言葉は弾む。なりたいもの、ほしいものと問われて、間髪おかず答える。

「世界チャンピオンです。今すぐならコーラを一本!」

 前座のスーパーライト級6回戦では、アマチュア出身の白崎隼樹(川崎新田)がプロデビュー。高校選抜優勝者ながらプロでは未勝利の大峯優真(ワタナベ)に右ストレートを集め、3-0の判定勝ちで初陣を飾った。

文◎宮崎正博 写真◎山口高明

プロデビュー戦の白崎の右ストレートが大峯にヒットする

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