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2020-11-20

【相撲】相撲編集部が選ぶ11月場所13日目の一番

1敗同士の直接対決は大関の意地を見せた貴景勝が志摩ノ海を退け単独トップに

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貴景勝(押し出し)志摩ノ海

 13日目は1敗でトップを並走する貴景勝と志摩ノ海が結びで直接対決。ただ1人2敗で追走する照ノ富士も両者との対戦が予定されているため、逆転の可能性を残すが、結びが優勝を占う大一番となった。

 部屋に帰ってから師匠の木瀬親方(元幕内肥後ノ海)に、翌日のアドバイスを受けるのが志摩ノ海の日課になっているが、師匠からは「頭を上げるな。あとは思い切りやれ」と言われたそうだ。

 軍配が返り、頭から低く当たった両者。立ち合いの馬力は貴景勝が上で、突き放して土俵際まで志摩ノ海を追い込む。俵に足が掛かった志摩ノ海だが、頭を上げず我慢して押し返す。貴景勝が左から突き落としを見せるも、志摩ノ海は頭を下げすぎることなくしのぐとさらに激しく突き押し合い。今度は貴景勝が体を開いて右から叩くと、これは予想していなかったのか、大きく泳いでしまう。すぐに向き直ったが、大関の追撃鋭く押し出されてしまった。

 敗れた志摩ノ海は、「緊張はしなかったです。思い切ってやるだけだと思っていた。勝ち負けに関係なく、思い切ってできたと思う。最後は残れなかったですねえ」と淡々と振り返った。短い時間の攻防だったが、両者が力を出し切ったいい相撲だった。

 単独トップに立った貴景勝は、「集中していきました。(力を出し切った?)そうですね。(幕尻には負けられない?)そんなことはないです。幕内で11勝もしているんだから強い相手です。全力を出して負けたなら、自分が弱いだけなんで、そう思えるような相撲を取っていきたい」と語る。

 残り2日の対戦相手は番付順なら照ノ富士、御嶽海だが、14日目に御嶽海戦が組まれたので、千秋楽は照ノ富士戦となる。照ノ富士は14日目に志摩ノ海と2敗同士で組まれたので、14日目に貴景勝の優勝が決まることはなくなった。

「期待してくださる方に応えたいと思うけど、自分にできることは明日の相撲を頑張ることだけなので、それに集中するだけです」と貴景勝。2回目の優勝に向け、残り2日、全力を尽くしていく。



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