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2020-11-21

【相撲】相撲編集部が選ぶ11月場所14日目の一番

2敗同士の対戦は左上手を取った照ノ富士が志摩ノ海を寄り切り、貴景勝を1差で追う展開に

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照ノ富士(寄り切り)志摩ノ海

 13日目を終えて、幕内の優勝争いは1敗の貴景勝、2敗の照ノ富士、志摩ノ海に絞られた。14日目の注目は2敗同士の生き残り対決だ。

 幕内では初対戦だが、十両以下では3回顔が合って志摩ノ海の2勝1敗。照ノ富士にとっては、下からハズ押しで攻めてくる志摩ノ海のようなタイプは苦手だろう。まずはどちらかを差して密着したいところだ。

 照ノ富士は立ち合いから踏み込みよく右を差して前に出る。志摩ノ海は回り込みながら左からおっつけて応戦。照ノ富士が左で廻しを狙うのを必死で防ぐが、ついに左上手を取られ寄り切られた。志摩ノ海は3敗となり優勝の可能性がなくなった。

 結びで貴景勝が負ければ千秋楽は相星決戦となるところだったが、御嶽海を下して1敗を守り、この相撲をテレビで見てから照ノ富士がリモート取材に応じた。

 2敗を守った照ノ富士は右差しを狙ったのかと聞かれ、「いや、思い切り当たっていこうと思っていただけで、右はたまたま入った。体が勝手に動いただけなんで」と語っていたが、右差しは作戦だったのだろう。

 負けられない相撲に勝利した照ノ富士だが、「そういうのは意識していない。毎日、積み重ねていけば、結果はついてくるので。優勝? とりあえず、明日の一番に集中していくだけです」と、いつもと同様のコメントを残した。

 千秋楽の取組は14日目の全取組が終わってから編成されたが、結びはもちろん貴景勝-照ノ富士戦。照ノ富士が勝てば優勝決定戦に持ち込まれる。

 照ノ富士の今場所の目標は大関復帰への足掛かりとなる二ケタ勝利だったが、ここまできたら優勝も狙いたいだろう。新旧大関の意地がぶつかり合った好勝負を期待したい。

文=山口亜土

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