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2020-12-24

【ボクシング】京口紘人が世界的大手マッチルームと契約。「海外遠征の一環」と渡辺均会長

世界的なトップブランドのひとつ、マッチルームと契約した京口。今後、活躍の場を世界に広げる

イギリスをベースにするボクシングプロモーション大手、マッチルーム・ボクシングは23日、WBA世界ライトフライ級スーパーチャンピオンの京口紘人(ワタナベ)と契約したと発表した。同プロモーションでの試合は近日中に発表される。渡辺均・ワタナベジム会長は今回の契約について「移籍ではなく、海外遠征の一環」と説明している。

 前触れなしの発表だった。マッチルーム・ボクシングは、DAZNをプラットフォームに世界的にプロモーションを展開している。京口は日本人ボクサーとして、初めての契約選手になる。複数試合をマッチルームの興行で戦う予定だ。

「2階級制覇チャンピオンをチームに迎えられることを喜んでいる」と、同プロモーションを主宰するエディ・ハーンはコメント。わずかプロ8戦でミニマム級IBF王者となり、12戦目で2階級制覇を果たした京口への期待感を表した。一方の京口も「日本の世界チャンピオンとして名誉を示せると確信している」と誓いの言葉を寄せている。

 また、マネージメントはメキシコのエディ・レイノソが担当することも発表された。カネロ・アルバレス(メキシコ)をスーパースターに育て上げ、現在、世界的にも最も評価の高いトレーナーのひとり、レイノソはノーボクシング・ノーライフ・マネージメントのリーダーでもある。京口は同社と契約する初のアジア人にもなる。レイノソの元にはアルバレスのほかにもWBC世界フライ級チャンピオン、フリオ・セサール・マルチネス、同スーパーバンタム級チャンピオン、ルイス・ネリ(ともにメキシコ)、ライト級の若手ナンバーワン、ライアン・ガルシア(アメリカ)、ヘビー級の新星フランク・サンチェス(キューバ)らも集まっている。

 ボクシング・マガジンのメキシコ通信員、信藤大輔氏によると、レイノソは「京口のポテンシャルは認知している。彼の才能を海外で爆発できるようサポートしていくつもり。マッチルームという場所でともに頑張りたい」と話しているという。

所属はあくまでもワタナベジム

 一方、京口が所属するワタナベジム・渡辺均会長は「海外移籍ではなく、海外でのマネージメントをレイノソ氏にお任せしただけ。京口はあくまでもワタナベジム所属として戦っていきます。コロナ流行で日本での興行が難しい中、海外遠征の一環として契約しました」と語っている。マッチルームはスーパーフライ級以下の軽量級にも多数の有力選手を抱えており、京口にもフライ級以上での戦いが求められるケースも考えられるが、「ライトフライ級の世界王座を手放すことは考えていない」としている。

 京口は11月3日、タノンサック・シムシー(タイ)と防衛戦を予定しながら、前日計量後にPCR検査で陽性反応が出て、試合をキャンセルしている。渡辺会長は「対戦相手を選択する権利は私にはないが、タノンサック選手との対戦実現には可能な範囲で尽力したい」と語っている。

写真◎ゲッティ イメージズ

ボクシング・マガジン 1月号

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