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2021-01-22

【ボクシング】坂晃典がスピードで圧倒。1位・渡邉卓也をTKOでV1

強打の坂が、持ち味を発揮

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 第41回チャンピオンカーニバルとして行われた日本スーパーフェザー級タイトルマッチ、チャンピオンの坂晃典(28歳=仲里)対1位挑戦者、渡邉卓也(31歳=DANGAN AOKI)の10回戦は22日、東京・後楽園ホールで行われ、序盤からスピーディーなコンビネーションで攻め立てた坂が、6回2分45秒、鮮やかなTKO勝ちを収めて初防衛に成功した。

 どうやって試合を作るのか。待って、自分の形を確かめてから組み立てる。いや、いち早く自分のテンポで打ってみてリズムを作って展開を先取りする。前者は渡邉、後者が坂が採った戦い方だった。そして、ペースを握ったのはスピードで大きくまさった坂だった。左フックに右クロスとふたつのパンチを軸にしたコンビネーションで攻め込んでいった。

 渡邉は3回に長いジャブ、右のロングパンチで巻き返そうとしたのだが、長続きはしない。坂が歯切れのいいコンビですぐに主導権を取り戻した。


ブロッキングがしっかりしている渡邉を、鮮やかに倒した!

 5回終了後に発表された3ジャッジのスコアはいずれも坂のリード。渡邉としては勝つためにペースアップするしかない。が、結果として、これが命取りになった。渡邉の攻めをやり過ごした坂の左フック一撃。大きく踊るように体を揺るがした渡邊にもちろん坂は躊躇なく追撃。最後の右クロスで前のめりに崩れた挑戦者を見て、レフェリーは即座にストップをコールした。

 会心の勝利の坂は26戦21勝(18KO)5敗。出足の悪さで全部が後手に回った形の渡邉は48戦37勝(20KO)10敗1分。


王座獲得戦に続き、後楽園で連続KO勝利の坂

○坂晃典選手のコメント
「本当に調子がよかったんで、自分の調子のよさにおぼれてしまいました。何回同じことをやっているのか……。鼻血、バッティング、(左目上の)カット、この3つでバチバチに集中切れました。(打たさずに打つボクシングを練習してきたのに)反省ですね。これで次のステップへ、という試合を見せたかったが、“いい試合”をしてしまったので……」
取材協力◎船橋真二郎

写真_小河原友信

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