3年連続4度目の最優秀選手に選ばれたWBAスーパー・IBF世界バンタム級チャンピオン井上尚弥(27歳=大橋)が、リモートによる合同記者会見に臨み、現在の状況、2021年の展望等を語った。 プロボクサーとなって8年で4度目の受賞。いまや誰もが認める“ボクシング界の顔”。すでに日本の枠を遥かに超えるもので、世界の顔と言ってもいい。
「ボクシング界を引っ張っている存在だという自覚はあります。ボクシングに限らず、日本のスポーツ界でもっともっとトップにいけるようになりたいです」
井上尚弥同様、ニッポンのトップアスリートたちは各々の競技で世界的に活躍しているが、人気競技であればそれだけ知名度・浸透度も広がり、報酬の面でもケタが違ってくる。昨年のラスベガス・ファイトで100万ドル(約1億円)のファイトマネーをたたき出した井上だが、そういう面でもニッポンのトップを目指していきたい。日本ボクシング界全体の底上げをしたい──。彼の頭には、常にその想いがある。
zoomを使ったリモート会見に臨む。記者たちの質問に、相変わらずテンポよく応えていった 弟・拓真の試合(1月14日、栗原慶太=一力=を判定で破り東洋太平洋バンタム級王座奪取)が終わり、“サポート”を終えた尚弥は、本格的に自らのトレーニングに集中。すでにスパーリングも開始しているという。
「いつ試合が決まってもいいように、強度もハードに。相手のことは考えず、自分の体を動ける状態にしています」
IBFからは1位のマイケル・ダスマリナス(28歳=フィリピン)との指名試合を義務づけられており、「対戦合意」など、日々海外からの情報が入ってきているが、もちろん本人の口からはまだ明かせない。
「だいたいの時期は聞いていますが、でもまだ何も(決まっていない)。日本なのかラスベガスなのか、どちらの可能性もあると思います」
だからいつもどおり、“自分磨き”は続く。試合が決まっていない時期でもスパーリングをこなすのは“井上家流”なのである。
「まだまだ(コロナで)油断できない状況ですが、今年は2試合はやりたいですね。そしてもうひとつベルトを増やしたい」
念願の4団体統一に向け、着実に歩を進めたい考えだ。そしてもうひとつ──。
「ちょっと英語を頑張ろうかな(笑)」
どんなライバルよりも、そちらのほうが“難敵”かもしれない。が、好奇心とチャレンジ精神旺盛の尚弥。大いに結構なことである。
今年の目標は「3つ目のベルト奪取」と……
2021世界ボクシング パーフェクトガイド(B.B.MOOK 1513)
ボクシング・マガジン 2月号