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2020-07-22

二度消えた甲子園 仙台育英野球部は未曾有の苦境をどう乗り越えたのか須江航/著

2020年 8月 4日発売
BBM1010451
四六判並製・240頁
定価 1,760円(税込)
ISBN:978-4-583-11300-5 C0075

Contents

2020年センバツ、優勝候補の一角に挙がっていた仙台育英。しかし、新型コロナウイルスの影響で、センバツは中止に。5月20日には夏の選手権の中止まで決まり、東北勢初の”日本一”に挑戦できない年となった。それでも、須江航監督が就任時から掲げる理念のもと高校野球の完結を追い求め、前に進み続けている。「地域のみなさまと感動を分かち合う」すべては、この理念に舞い戻る。苦境に立ち向かう仙台育英の取り組みに迫った。
【目次】
はじめに
第1章 幻のセンバツ
3月11日、センバツ中止発表
センバツのベンチ入りをかけた熾烈な戦い
背番号はチーム内競争を勝ち抜いた証
進むべき道を先に示していく
「知恵と工夫と情熱」を持って取り組む
自粛期間中に人としての学びを深める
スポーツと社会の距離が近づいた
PV制作で3年生の進路をサポートする
「仕方がない」で終わらせることはできない
次の世代に残るものは何かを考える
日本一の夢は後輩たちに託す
第2章 理念作りから始まった2018年
個人面談からスタートした監督1年目
保護者に向けて発行した『硬式野球部通信』
「理念」のない組織に成功なし
「野球=陣地取りゲーム」
成長のステップは「わかる→できる→いつでもできる」
大阪桐蔭・西谷監督からの学び
災害援助・地域貢献と真剣に向き合う
「基準」があるから「評価」ができる
夏のメンバー入りをかけた部内紅白戦
チームが前に進むときには「疾走感」がある
「継投」と「継捕」の組み合わせ
県大会決勝で見せたバッテリー交代
2018年世代が築いた仙台育英の文化
第3章 『日本一からの招待』を追い求めて
高校2年秋、選手からGMに転身
3年春センバツ準優勝からの苦しみ
週2日の練習、ボール3球から始まった秀光中
2009年夏、指導者人生を変えた1敗
2010年夏、指示の曖昧さが生んだ敗戦
2011年春、価値観が変わった東日本大震災
全国の皆さんに「ありがとう」を伝えに行く
2013年春、これまでの須江航をすべて捨てる
2013年夏、継投に泣いた愛知全中
野球のゲーム性をとことん突き詰める
日本一から遠ざかった3年間
勝ちに至るまでのプロセスを学ぶ
第4章 今どき世代の強みを生かした育成法
測定数値で客観的に選手を評価する
今どき世代は取捨選択のスピードが速い
選手選考の「現状」と「期待」を開示
選手選考レースを振り返る
ほぼ1年中続くメンバー争い
秋に向けて1、2年生に現在地を提示
リクルートの肝は「大学で活躍できるか」
チームに必要な「求人広告」を示す
“旬”の選手を使っていく
思考ができあがりつつある高校生
意図的に待つ時間を設ける
第5章 高校野球の完結に向けて
「真剣勝負 ~本質を知り、本質を生きる~」
夏の代替大会の位置付け 
宮城大会は自分たちのプライドをかけた戦い
東北大会は未来に向けた戦い  
甲子園交流試合はメッセージ性の強い戦い
理想の終わり方を求めて
「小中NEXTプロジェクト」への想い
おわりに
【著者紹介】
須江航(すえ・わたる)
1983(昭58)年4月9日、さいたま市生まれ。小2で野球を始め、鳩山中を経て仙台育英に進学。2年秋から学生コーチを任され3年春夏の甲子園に出場。センバツでは準優勝。八戸大(現八戸学院大)でも学生コーチ。06年から秀光中教校の情報科教諭となり、14年は西巻賢二(ロッテ)を擁して全国中学校軟式野球大会で初優勝。以後全国大会上位進出常連校として定着。2018年1月より仙台育英高校の監督に就任。18、19年夏の甲子園に出場し19年はベスト8。19年秋の東北大会を制しセンバツ出場権を得たが、新型コロナウイルスの感染拡大の影響でセンバツの中止が決定。夏の甲子園中止も決定したが、仙台育英らしい高校野球の“完結”を目指し、指導者も選手も前に進んでいる。

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