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2021-02-14

【ボクシング】年間最高試合の季節に新たな至極の闘いを選ぶ

際立つ読みの深さで、井岡は田中を圧倒していった

 1年間でもっとも優れた試合に与えられる年間最高試合。2020年は4階級制覇王座を争ったWBO世界スーパーフライ級タイトルマッチ、井岡一翔(Ambition)対田中恒成(畑中)戦が選ばれた。極みにまで達した技巧が、若い力をねじ伏せたこの戦いは、過去の熱闘を思い起こさせてもくれた。ボクシング・マガジン3月号では、過去の名勝負を特集した。

 これまで名勝負物語は何度も企画に乗せられ、その一点にテーマを絞った出版物も多い。だからこそ今回は、新たな基準からベスト・オブ・ベスト12試合を選んた。その試合があったとき。記者として、あるいは熱心なボクシングファンとして、何を感じていたかを加味して、ライターの方々に記事を作成していただいた。押し入れにしまったビデオを取り出して、あるいはネットでもう一度、あの試合を見るとき、新しい興味がわいてくるかもしれない。

 今回はさらに12試合、ライターの人々の極私的な観点から選んだ試合も加えた。今となっては、人々が忘れられかけている試合もある。たとえ、歴史に埋まっていても、それぞれの人々に刻み込まれた大事な記憶がある。これは、ボクシング・マガジンからのメッセージである。

写真◎菊田義久

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