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2021-04-15

【ボクシング】大阪でダブルWBO・AP戦。43歳の野中悠樹が1年9か月ぶりのリング

6月6日、大阪のカードの主役をつとめる加納(中央)と野中(右)。左は前座に出場する松岡

6月6日、エディオンアリーナ大阪でふたつのWBOアジアパシフィック・タイトルマッチが行われる。15日、オンラインによる記者会見で発表された。メインイベントはライトフライ級戦で、チャンピオンの加納陸(大成)が1位の栄拓海(折尾)の挑戦を受ける。ミドル級戦では2度目の防衛戦となる野中悠樹(渥美)が越川孝紀(一力)と対戦する。

 43歳になるベテラン・サウスポー、野中にとって、1年9か月ぶりの実戦は、自分自身への挑戦にもなるのだろう。「年が年ですから、以前を100とすると70から80%の内容で調整しなければいけません」。

 40代の長期ブランクがあって、なお、昂る気持ちもある。「この先、自分が世界に手が届くことがあるのかどうか。だからこそ、今、命がけで戦うしかないと思っています」。2019年には村田諒太(帝拳)と世界王座をの争奪戦を演じたロブ・ブラント(アメリカ)のプロモーターだったグレグ・コーエン氏と契約した。

「ほんとうなら海外で戦い続けるはずでした。水面下ではいい話もいくつかありましたが、新型コロナの影響で全部なくなりました」。野心を前進させるために、今でもトップを目指せる力があると、一回り以上(13歳)も若い越川相手に証明しなければならない。「(越川は)アマチュア経験がありながら、ガンガンくる。でも、自分のボクシングをすれば負ける相手ではありません」。2010年以降、たった2敗しかしていない野中にとって、きわめて大事な戦いになることは確かだ。

 メインイベントをつとめる加納にとっても、今後の世界戦線参戦を占う戦いになる。15歳のときにフィリピンでプロデビューした23歳の若きベテランは、昨年11月に世界戦を含む4度目のアタックで、暫定やユースと言ったサブタイトルのないチャンピオンシップを初めて手にした。ただし、その内容はダウンを奪われ、判定の割れるきわどいもの。「自分でも納得がいっていない」。だからこそ、今度こそ真の実力を示したい。「世界ランキングも5位(WBO)にまで上がってきていますが、そんな実力があるんか、と言われるかもしれない。ふだんどおりの力をどうしても見せたいんです」。対戦する栄は22勝16KOとハイアベレージのKO率を持ち、日本ミニマム級チャンピオンの田中教仁(三迫)に敗れたものの、スプリットの判定に食い下がったこともある。加納にとって気の抜けないライバルとなるが、「自分のボクシングをやりきります。打ちつ打たれつではなく、打ちまくって勝ってみせます」と力強く語った。

 当日は日本フライ級5位の松岡新(大成)が見村徹弥(千里馬神戸)と戦うほか、全7試合が予定されている。また、テレビ大阪の専門YouTubeチャンネルとテレビ大阪ニュースで生配信されることになっている。

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