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2021-05-21

【しゅりんぷ池田のカード春秋】西武球団、侮どるべからず

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選手層の厚いライオンズ

 今季のライオンズは開幕から主力選手たちがコンディション不良やケガで続々離脱。しかしチームに開いた大きな穴を呉念庭、若林楽人、愛斗、山田遥楓らが埋めて、勝率5割前後に踏み止まっているのです。西武は控え選手でも、それなりの実力を備えており、選手層が厚いということなのでしょう。

 ライオンズは主力選手が続々とFAで流出してしまうという悩ましい傾向が続いています。それにもかかわらず、その都度、新戦力が台頭して、その穴を埋め、低迷期を招くことなく、長期間Aクラスを保っていたのですから、たいしたものです。

 04年に長くショートの定位置を務めてきた松井稼頭央がメジャーに転出した際には、どうなることかと思ったのですが、その後釜に当時22歳の中島裕之(現・宏之)が入って松井に劣らないほどの好成績を残したのですから驚きました。しかも、西武はこの年から中島に背番号3を与えているのです。つまり、球団は中島が立派にレギュラーを務められると判断していたということです。こうした若手の台頭による戦力補強はありえることでしょうが、今季の西武のバックアップ要員で意外なのが大卒6年目の呉念庭です。同選手は1年目の16年こそショートを42試合務めますが、翌17年に源田壮亮が正遊撃手となると出場機会が減じ、守備・走塁要員に後退していました。

 そんな選手が今ではスタメンを張りチームトップの打点を挙げているのですから(4月26日現在)。今後、山川が復帰すれば、また控えに戻るのでしょうが、こんな選手を秘めていたとは。埼玉西武ライオンズ、侮れないチームです。
(週刊ベースボール2021年5月17日号 掲載記事再編)

L48 呉 念庭
BBM埼玉西武ライオンズ ベースボールカード2021 L48 呉 念庭

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