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2021-06-04

【しゅりんぷ池田のカード春秋】高卒3年目、ドラフト7位入団の選手が急台頭

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若手の台頭、主力の不振

 4月初めに二軍の成績をチェックしていた際にウエスタンで驚くべき成績を残している選手がいることに気が付きました。それは広島の高卒3年目の内野手・羽月隆太郎で10試合の出場で10盗塁を記録していたのです。

 ウエスタンのシーズン最多盗塁の記録は98年の福地和広(広島)の52、イースタンは01年の代田建紀(ヤクルト)の60なのですが、羽月がこのペースで走り続ければ新記録樹立はもとより大台超えもあるのでは、と驚いていたのですが……同選手は、ほどなく一軍昇格となります。

 4月10日の巨人戦で八番・センターでスタメン出場すると、この試合でプロ初盗塁をマークします。同月下旬からは二番に定着。同27日のDeNA戦では3安打3打点の活躍で同戦の勝利投手・森下暢仁とともにお立ち台に上がり、ゴールデンウイーク中に5個目の盗塁を決め、チームトップの盗塁数を記録するに至ります。本来の内野ではなく外野で起用されているのですが、外野の練習を始めたのが今季に入ってからだそうで、マツダスタジアムの試合では西日でフライを見失い、タイムリーにしてしまうという手痛い失敗もありました。

 しかし、ドラフト7位で入団した身長わずか167センチの小兵選手がレギュラーで起用されているのは、うれしい誤算でしょう。

 高卒3年目といえば、現在、田中広輔に代わって正遊撃手を務めている小園海斗が19年入団の同期になります。しかし、こうした若手選手の台頭が起きたのは主力選手の不振ゆえですからカープファンの心境も複雑ですね。
(週刊ベースボール2021年5月31日号 掲載記事再編)

BBM広島東洋カープ ベースボールカード2021 C57 羽月隆太郎
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