アメリカンフットボールの関東学生リーグ、春季オープン戦が開幕した。ともに1部リーグに所属する明治大学(TOP8)と国士舘大学(BIG8)の一戦は、東京都調布のアミノバイタルフィールドで行われ、明治大学が31-7で勝利した。明治大は、新チームの初戦を白星で飾った。
昨シーズン、TOP8で2位と躍進した明治大が、BIG8で5位の国士舘大に手堅く勝利を納めた。試合は、明治大QB#4西本晟(3年)が前半に2本のタッチダウン(TD)ランで先制し、後半にも1本のフィールドゴールと2本のTDを獲得。しかし国士舘大にも攻め込まれ、終盤に1TDを返された。内容的に圧倒するには至らなかったものの、要所で明治大が主導権を握った試合だった。
明治大は、昨シーズンに活躍したWR#7渡邉圭介や副将のRB#32小泉亜斗夢(ともに4年今)、SF#39福山昂汰(2年)らが欠場。試合後に、高橋ヘッドコーチが「控えメンバーを試したわけではなく、現状のベストメンバーで臨んだ」と語ったように、春の初戦ということもあり、レギュラーメンバーのコンディションに課題があった。
明治大の守備は、副将を務めるLB#1徳茂宏樹を中心に、豊富なタレントを擁する。対する攻撃は、昨シーズンリーグ2位のレーティングを出した、司令塔の西本を筆頭に、WRは攻撃リーダーを務める#82明松大雅(4年)、#5九里遼太(4年)、 #11嘉本健太郎(3年)ら主力が多く残るが、RBで昨季にレギュラーで出場経験があるのは小泉のみ。OLも、昨季スターターを務めたのは主将のOL#56北村遼太朗1人と、明治伝統のラン攻撃に課題が伺えた。
試合後西本は、「前半で24点獲得して、後半は控えに経験を積ませるプランだったが、まだまだショートパスのタイミングも甘く、思うようにドライブできなかった。関学や早稲田相手に勝負できるよう、向上していきたい」と、厳しい表情で試合を振り返った。一方で、昨年のクリスマスボウルで優勝の佼成学園から加入した、RB#44森川竜偉がTDランを挙げるなど明るい材料もあり、今後に向けて期待を感じさせる内容も見られた。
【写真・文/北川直樹】
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