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2021-07-25

【インターハイ陸上】展望 激戦種目クローズアップ/男子110mHは初の複数13秒台対決となるか?女子100mも熱い!

13秒台対決に注目の集まる男子110mH。写真は、左が小池、右が西(写真/毛受亮介、松村真行)

陸上の福井インターハイが7月28日~8月1日の5日間、9.98スタジアムで開催される。2年ぶりの開催となる今年、どの種目が注目なのか。ハイレベルな戦いが見られそうな種目を紹介する。


800m&110mHは史上最高の戦い

 男子800mは6月下旬のU20日本選手権で、優勝した後田築(創成館高2年・長崎)が高校歴代7位の1分48秒87、2位の久田朔(桜宮高3年・大阪)が歴代9位タイの1分49秒19、3位の前田陽向(洛南高3年・京都)が1分49秒35をマーク。このレースに不出場だった兵藤ジュダ(東海大翔洋高3年・静岡)も、高校歴代8位の1分48秒91を持つ。過去にインターハイで1分50秒を切った選手は1人しかおらず、3位まで1分50秒台が最高。かつてないハイレベルな戦いと共に、大会記録(1分48秒62)の更新を期待したい。


ハイレベル&大会記録更新に期待の懸かる男子800m(写真/毛受亮介、松村真行)

 110mHは、インターハイでは初めて複数の選手による13秒台対決となるか。6月に高校歴代6位タイの13秒93(+2.0)をマークした小池綾(大塚高3年・大阪)、昨年14秒05で、今季は向かい風1.8mのなか14秒19で東海大会を制した高橋遼将(中京大中京高3年・愛知)、4月に14秒00(+1.5)の西徹朗(名古屋高3年・愛知)らが、高校記録の13秒83、大会記録の13秒85に挑戦。樋口隼人(松山高3年・埼玉)、松本望(洛南高3年)ら、上位争いも激戦必至だ。

 走幅跳も好選手がそろった。昨年9月に高校歴代3位の7m89を跳び、10月の全国高校大会で優勝した舞永夏稀(太成学院高3年・大阪)、同じく昨年、歴代7位の7m81を跳んだ北川凱(東海大翔洋高3年)、今年のU20日本選手権を高2歴代6位の7m72(-0.3)で制した深沢瑞樹(東海大翔洋高2年)をはじめ、今季7m50以上が計8人。8位入賞ラインは1994年の7m36が最高で、それを上回る可能性は十分。東海大翔洋高コンビは、この種目で6年ぶり4校目の同一校ワンツーに挑む。


今季リスト1、2位の舞永(左)と深沢(右)(写真/毛受亮介、松村真行)

No1スプリンターの称号は誰の手に?

 女子はNo1スプリンターを決める100mに注目が集まる。11秒65(-0.8)でU20日本選手権を制した永石小雪(佐賀北高3年・佐賀)、鳥取県大会で11秒66(+0.1)をマーク、日本選手権で準決勝に進んだ角良子(倉吉東高3年)を中心に、佐藤美里(常盤木学園高3年・宮城)、中京大中京高の藏重みう(2年)と倉橋美穂(3年)、鶴澤亜里紗(相洋高3年・神奈川)などがひしめく。

11秒6台を持つ角(左)と永石(右)を中心に有力選手がそろう女子100m(写真/中野英聡)

 2017年からインターハイ種目になった棒高跳は、大会初の4m台が見られるか。高校歴代5位タイの4m00を持つ柳川美空(前橋育英高1年)と村田蒼空(前橋女高2年)の群馬勢、松本百音(明石商高3年・兵庫)、荻野未悠(浜松南高3年・静岡)らで熱戦になりそうだ。


大会初の4m台に期待の女子棒高跳。自己記録が4m00の村田(左)、4mまであと一歩に迫る荻野(中)と
松本(右)(撮影/毛受亮介、中野英聡、松村真行)


 5000mWは7月に高校歴代5位の22分19秒57をマークした柳井綾音(北九州市立高3年・福岡)、昨年の全国高校大会で1~3位を占めた山岸芽生(十日町高3年・新潟)、永井優会(北見緑陵高3年・北海道)、石田さつき(大津商高2年・滋賀)らで競り合えば、大会記録(22分18秒34)が見えてくる。

有力選手たちの競り合いで好記録が予想される女子5000mW。写真左から、石田、柳井、山岸、永井(写真/椛本結城、毛受亮介、今井雅博、新甫條利子)

 やり投は2年時に高校歴代10位の54m72を投げ、全国高校大会でも優勝した村上碧海(西条農高3年・広島)、今季52m台の辻萌々子(名古屋大谷高3年・愛知)、齋藤乃彩(玉野光南高3年・岡山)、山川楓(松阪商高3年・三重)らで、大激戦が予想される。

左から村上、辻、齋藤、山川。50m超の選手を中心にどんな戦いを見せてくれるのだろうか(写真/毛受亮介、中野英聡、松村真行)

 リレー種目は、昨年の全国高校で男女4×100mR、男子4×400mRの三冠を成し遂げた中京大中京高に注目。4×100mRでは5月に男子が高校歴代7位の40秒00、女子が歴代6位の45秒44をマークしており、共に大会記録の更新が期待できる。男子の大会記録は、一昨年に同校が優勝した際に樹立した39秒91だ。200mでU20日本選手権2位の舘野峻輝(3年)を中心に、先輩たちの記録と全国3連覇に挑戦する。


アベックV、大会記録に期待が懸かる中京大中京高(写真/松村真行)

文/石井安里 写真/椛本結城、毛受亮介、今井雅博、中野英聡、松村真行、新甫條利子

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