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2021-10-07

新日本プロレス「G1」広島大会、注目のKENTAとのシングルに敗れたヒロムが「情けねえ!」と絶叫【週刊プロレス】

KENTAに食らいついたヒロム

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新日本プロレス年間最大シリーズで、最強戦士決定リーグ戦として今年で31回目を数える『G1 CLIMAX』第11戦が、10月7日に広島サンプラザホールにて開催された。

 本来であれば、メインには内藤哲也が登場し、KENTAとの公式戦が予定されていた。しかし、内藤が左ヒザ内側側副ジン帯損傷及び半月板損傷で欠場となり、残りの公式戦は不戦敗となった。各大会で内藤との公式戦を予定していた選手は、代替選手とのスペシャルシングルマッチに臨むことになり、今大会ではKENTAvs高橋ヒロムという注目の一騎打ちがおこなわれた。

 新日本ジュニアに強いこだわりを持ち、ジュニア全体を引き上げることを目標としているヒロムにとって、基本的にヘビー級のリーグ戦である『G1』中に、エントリー選手とシングルで対戦するのは、大きな意味を持っている。いまだ根強いヘビーとジュニアの扱いの差などを覆すような闘いぶりを見せること、もっといえば勝利をもぎ取るようなことがあれば、ヘビー級に一泡吹かせることができる。

 対するKENTAは、かつてNOAH時代にジュニアヘビー級でありながら、ヘビー級の争いに割って入り、最終的にはGHCヘビー級王座まで到達した。ヒロムとの一戦を控えて「ああだこうだ言うなら、まずテメエのとこのジュニアヘビー、ヘビー級よりもおもしろいもん見せてから発信しろ」と挑発。ヒロムも当然、その発言に反応を示し、強い意気込みを持ってKENTAとの初シングルに臨んだ。

 ヒロムはシリアスな表情で入場し、リングインするとKENTAと至近距離でにらみ合い。ゴングと同時にショットガン・ドロップキックを放ち、コーナーに詰めてエルボー連打。お株を奪う串刺し低空ドロップキックはかわされたものの、場外戦で鉄柵攻撃を見せるなど、のっけから激しく攻め立てた。

 KENTAもすぐに場外戦で反撃し、鋭いミドルキックも浴びせて形勢逆転。KENTAは内藤=ロス・インゴを挑発するように、目を見開きながら腕を突き上げるポーズを見せるなど、余裕の試合運び。コーナーマットを外し、金具ムキ出しのコーナーにぶつけるなど、徹底的にヒロムを痛めつけた。

 防戦のヒロムは、蹴り足をキャッチしてのドラゴンスクリューで反撃を試みるも、すぐにKENTAの反撃を食らってしまう。なかなか流れをつかめずに苦しんだが、ダイビング・フットスタンプ狙いをかわすと、突進してきたKENTAにコーナーマットへのフロント・スープレックス。だが、エルボー合戦の途中で、KENTAがうまくレフェリーを攻防に巻き込ませて形勢逆転。

 KENTAがレフェリーが昏倒する間にイスを持ち出すと、ヒロムは「ほら打ってこいよ!」と挑発。するとKENTAはイスを放り投げてナックルを見舞う。突進してきたヒロムにイスを投げつけると、さらにイス殴打2連発。グリーンキラーから、gо2sleep狙いは切り返されるも、KENTAは強烈な張り手を浴びせる。

 ヒロムは切り返し合いのなかで、ビクトリー・ロイヤルを決め、トラースキックからラリアットでなぎ倒す。そして、コーナーマットへのデスバレーボムからTIME BOMBを狙ったが、KENTAはこれを脱出。ヒロムを金具ムキ出しのコーナーに顔面から叩きつけ、すぐさま横入り式エビ固めで丸め込んで3カウントを奪った(19分1秒)。

 ヒロムは終盤、追い込む場面も作ったが、KENTAのゆとりを奪うところまではいかなかった。試合後は引き揚げながら「ウァァー!」と絶叫して悔しさをにじませ、バックステージでは「情けねえよ、これだけ言って! これだけ言って、このザマだ。ただ、オレが言ってきたことは、やってきたこと、これだけは否定されたくない! いつの日か必ず! 新日ジュニアがKENTAに食らいついたヒロム最高だってことを証明してやる」と感情を爆発させた。

 ヒロムは10・9大阪大会では、石井智宏とシングルマッチをおこなう。

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