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2022-01-14

【しゅりんぷ池田のカード春秋】青木宣親、大卒17年目もまだ輝く

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No.015 青木宣親

 2020年シーズン、一時、ヤクルトの青木宣親が出塁率のトップとなっていて驚きました。この部門は開幕以来リーグ最多の四球を選んでいた同僚の村上宗隆が独走していたのですが、同選手が10月に打率を急降下させた一方、青木が同月に月間打率.329をマークして抜き去っていたのです。

 青木の20年の成績を見直してみると、これがすごい。20年は38歳ということでフル出場はしておらず休養を挟みつつの出場となっており、打席数こそ19年より減らしているものの打率.317(20年11月9日現在、以下同)はリーグ3位と高い技術は衰えを見せていません。しかし、これだけ打っていても通算打率は19年から1厘落ちていますからプロ野球歴代最高通算打率の記録保持者はつらい。

 打席を減らしているのにもかかわらず30二塁打、18本塁打は19年を上回っており長打率.557はキャリアハイ。青木のシーズン最多本塁打は07年の20本ですが同年は143試合制でしたから、120試合制の20年の18本は実質自己最多と言えます。この年齢で長打力が増しているというのも驚異的です。

 青木の早大時代の同期・鳥谷敬の20年は時たま代打・代走で出場する程度で、やはり同年齢の糸井嘉男も大きく出場機会を減らしているのと好対照を描いています。しかし、大卒17年目なら、それなりに衰えているのが普通でしょう。〝ミスタープロ野球〟長嶋茂雄が引退したのも大卒17年目だったのですから。

 生涯打率を維持するのも難しく、NPB2000安打も、まだ少し距離がありモチベーションを保ちにくい状況ではありますが、来季も高パフォーマンスに期待しています。
(週刊ベースボール2020年11月30日号 掲載記事再編)

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