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2022-01-10

【アメフト】前日大監督の橋詰功さんが同志社大のヘッドコーチに 悪質反則事件後のチーム再建を評価され

同志社大アメリカンフットボール部ヘッドコーチ就任が決まった橋詰功・前日大監督=撮影:小座野容斉

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アメリカンフットボール・日本大学フェニックスの前監督で、現在はXリーグ・アサヒビールシルバースターのアドバイザーを務める橋詰功さんが、今月中旬に同志社大学ワイルドローバーのヘッドコーチに就任する。アメリカンフットボール・マガジン編集部の取材で分かった。

 立命館大OBで、永らく母校や付属高校のコーチを務めた橋詰さんだが、「悪質反則事件」後に日大を建て直し甲子園ボウルに導いた手腕や、高校などで選手育成を重ねてきた実績を、ライバル校である同志社大に評価された。

 橋詰さんは1963年8月1日生。京都市出身。京都市立紫野高でアメリカンフットボールを始め立命館大学へ進学し、QBとして活躍。卒業後、1994年に立命大コーチとなった。2000年に米オクラホマ大へコーチ留学。米国では当時最先端のスプレッドオフェンスを学び、帰国後、母校に導入した「リッツガン」と名付けられたオフェンスで甲子園ボウル3連覇、ライスボウル2連覇を果たす。2008年から立命館宇治高、14年からは立命館守山高のコーチを務める。18年夏に、「悪質反則事件」後に、日大の監督に就任した。19年関東トップ8昇格、20年には関東トップ8で優勝して、全日本大学選手権決勝の甲子園ボウルに出場し、関西学院大に敗れた。

 昨年8月31日で監督としての契約期間終了で、日大から離れた。その後は、シルバースターの有馬隼人ヘッドコーチの求めに応じて、アドバイザーをしていた。シルバースターは2021年、X1エリアを6戦全勝で最上位のX1スーパーに昇格していた。

2021年秋は、アサヒビールシルバースターのアドバイザーを務めた橋詰功・前日大監督(右)。左はシルバースターの有馬隼人HC=撮影:小座野容斉

「見にくるお客さんを増やし、すそ野を広げたい」

 橋詰さんは、昨年3月アメリカンフットボール・マガジンのインタビューに対し、以下のように語っていた

「フットボールが発展するために、何かできることがあればいいなと思います。日本人のNFL選手が出たらいいなと思います。少年時代にサッカーや野球でスターになるような逸材が、タッチフットやフラッグフットをしてくれて、それでフットボールの世界に来てくれないかと思います。野球の清原和博さんや、元横綱の千代の富士さんがフットボールを、間違ってやっていたら十分可能性があったと思うのです。そういうことが起きるためには、すそ野を広げなければいけません」。

「大学フットボールをやっている中では、見にくるお客さんを増やすこと。底辺を増やすためにも。そのために面白い試合をやらなければいかんなと。もともと、日大に来る前に思っていたのですが、地方の大学で、甲子園ボウルに行けるようなチームを作れたらいいなと思いますね」。

「1980年代に京大が出てきたとき、そういう盛り上がりがありました。例えば九州の大学が甲子園に出てきたら、全然違う広がりになるのではないかなと。そういうことができたらと思います」

【小座野容斉】

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