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2022-01-15

【相撲編集部が選ぶ初場所7日目の一番】御嶽海、7連勝で単独トップに立つ

棒立ちになった玉鷲を寄り切り全勝を守った御嶽海

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御嶽海(寄り切り)玉鷲

6日目に全勝の照ノ富士に土がつき、連勝は23でストップ。全勝は御嶽海、阿炎の2人、1敗で照ノ富士、玉鷲が追う展開となった。

7日目は全勝の阿炎が阿武咲を攻め込みながらも、土俵際で突き落とされて初黒星。ただ1人の全勝となった御嶽海は、前日に照ノ富士から金星を奪った1敗の玉鷲と顔が合った。過去の対戦成績は御嶽海が25勝3敗と圧倒的なリード。下からあてがうのが特にうまい御嶽海は突っ張ってくる力士に合い口がいい。

立ち合い、玉鷲は頭から当たって左ハズ、右おっつけで前に出た。御嶽海は左を差し込み、右からおっつけてしのぐ。玉鷲は押し切れないと見たか、左で頭を押さえ、右から小手に振るが、御嶽海は体を寄せて密着。棒立ちになった玉鷲を難なく寄り切って全勝を守り、単独トップに立った。

敗れた玉鷲は「呼び込むような投げにいってしまった」と反省。御嶽海は「体がしっかり動いてくれました。反応もよかったです。相手に引かせたのは大きいです」と振り返った。

圧倒的に合い口のいい相手だが、「合い口がよかろうが、自分の相撲を取らなきゃ負ける相手なんで」を油断することはなかった。これで単独トップに立ったが、「自分のことだけを考えています。自分の目標(二ケタ勝利)を達成するまで気が抜けないです。このまま自分の相撲を取りたい」と優勝は考えていない様子。

御嶽海は前2場所、関脇で9勝、11勝。今場所は大関取りへ足固めの場所だが、13勝以上の優勝なら大関へ上げていいのではないか。場所前、伊勢ケ濱審判部長(元横綱旭富士)は「全勝優勝ならそういう話も出てくる」と語っていたが、そこまでハードルが高くなくてもいいだろう。

過去には出島(現大鳴戸親方)が関脇で9勝、11勝、13勝優勝、千代大海(現九重親方)が関脇で9勝、10勝、13勝優勝で大関に上がっている。あまり厳しくしていると大関がいなくなってしまう。今場所の大関陣は貴景勝が途中休場で来場所はカド番、正代は3勝4敗と勝ち越しも厳しくなってきている。御嶽海は「期待に応えられるように頑張りたい」と後半戦に向け気合を入れ直していた。

文=山口亜土

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