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2022-01-19

「ウィン・ウィンならぬハッピー・ハッピーの関係になるように」“新生”大阪プロレス社長のゼウスを直撃<4>【週刊プロレス】

 団体のトップになったゼウス社長がこだわっていたのは、自分が育った団体を再建したいという思い。「大阪プロレス」の看板を掲げられなかったら、団体を率いる決断には至ってなかっただろう。一方、旗揚げ準備を進めることで看板の大きさも感じたという。8年前に離れ離れになったメンバーが再び集まった印象が強く、「ファミリー」と形容した。
 
――もう一つ、「大阪」という看板の大きさは感じてますか?

ゼウス それはスポンサーさんにお願いに行くときに感じました。今回スポンサーになっていただいた方の半分以上は初めてお会いした方なんです。もちろん10年以上お付き合いしてきていただいた方もいますけど、「ゼウスが大阪プロレスやるんやったら応援しましょう」っていう方が多くて。これが大阪プロレスじゃなかったら、そうはなってなかったんじゃないかって。

 でもこれは僕の力じゃなくて、スペル・デルフィンさんやタイガースマスク、ブラックバファロー、えべっさん……みんなが作ってきてくれたものなんです。大阪プロレスの看板を守ってくださった阪上雄司会長ももちろんで。だから“新生”大阪プロレスはみんなでハッピーになりたい。それは応援されてくださる方も含めて。いきなり最初から全員がっていうのは難しくても、ハッピーの輪を広げていきたい。

 そのためにも社内全員が謙虚でありたい。感謝を忘れずに。でないと会社も大きくできないと思います。会社って一つのファミリーやと思います。家族って自分だけじゃなく、奥さんや子供も笑顔で暮らせるっていうのが家族だと思ってます。そうしていきたい。

 レスラーだけじゃなく、スタッフも強力なメンバーが集まってくれたと思います。映像部門の川村(俊之)さんにしてもお話を持っていった時に、VKFの看板を下ろしてくださったんですよ。僕の方からお願いしたわけじゃないのに。「ゼウスが(大阪プロレスを)やるんだったら」って。

――実際、川村社長も「ゼウスじゃなかったらVKFの活動は続けていた」と言ってました。

ゼウス 本当に感謝ですよ。そこまでしていただけるんですから、ハッピーになってもらわないと。選手もそうですけどスタッフも、そして応援してくださるスポンサーの方々も、ウィン・ウィンじゃないですけど、ハッピー・ハッピーの関係になるように。

――プレ旗揚げ戦、旗揚げ3連戦では、「あの大阪プロレスが帰ってきた」となって盛り上がるでしょう。その次のステップが勝負どころになると思いますが……。

ゼウス そこは若い選手に期待ですね。だから大阪プロレスで選手を育てていきたい。ウエートトレーニングはウチのジム(ゼウスが経営する「KING GYM」)がありますから。プロレスはタイガースマスクさんがコーチします。

――従来のプロレス界のシステムを継承するだけだと、新しいものを築いていくのは難しいでしょう。

ゼウス でも、会社を大きくしていく自信はあります。さっきも言ったように、大阪プロレスは今までのプロレス団体ではないんで。

(おわり)

橋爪哲也

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