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2022-02-06

【ボクシング】強打の関根がMVP獲得 全日本新人王戦

左から技能賞の坂間、最優秀選手賞の関根、敢闘賞の李

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第68回全日本新人王決定戦は6日、東京・後楽園ホールで開催され、ミニマム級からミドル級まで12階級の全日本新人王が決まった(4階級は不戦)。東西対抗の結果は8-4で東軍が勝利。最優秀選手賞はスーパーライト級の関根幸太朗(ワタナベ)、技能賞はライトフライ級の坂間叶夢(ワールドスポーツ)、敢闘賞はスーパーフェザー級の李鎮宇(角海老宝石)が獲得した。

 東日本で狙いながらも逃した最優秀を、全日本でつかんだ関根幸太朗。それでも「内容が納得できない」と、複雑な表情を見せた。西軍代表の山下玄輝(結花)をスタートから得意の左ボディブローで圧倒。長身の山下が低い位置から攻めてきたことで「アマチュアにはいないタイプ。やりづらくて、力んでしまった」と反省するが、2回、接近戦で決めた左フックで豪快にフィニッシュした。

強烈な左ボディで攻める関根(左)
強烈な左ボディで攻める関根(左)

 これでプロ転向後、3連続KO勝ち。埼玉の花咲徳栄高から拓大と、ワタナベジムの偉大な先輩・内山高志と同じコースをたどる強打のホープ関根は「すぐチャンピオンになりたい」と宣言した。

坂間(左)は多彩な連打で攻め続けた
坂間(左)は多彩な連打で攻め続けた

 技能賞は、東日本に続いて坂間叶夢が獲得した。粘り強い神垣拓磨(井岡)を相手に、鮮やかな攻防を披露して大差の判定勝ち。しかし、デビューからの連続KOは4で止まり「倒せなくて悔しい」と唇を噛んだ。高校の卒業式を間近に控える18歳は「これをバネに、もっと強くなる」と誓った。

右を爆発させた李
右を爆発させた李

 第1試合から判定勝負が続いたこの日、目の覚めるようなKOシーンを演出したのは李鎮宇だ。足を使って遠い距離から攻めてくる山名生竜(HKスポーツ)に2回、強烈な右を打ち込み、ダウンをゲット。再開後、左フックで深々と沈めた。8連勝(4KO)を飾った李は、敢闘賞を受賞。「偶然当たったパンチです。次は狙って倒せるようになりたい」と、今後の成長を期した。

12階級の全日本新人王
12階級の全日本新人王

◆第68回全日本新人王決定戦RESULTS


★ミニマム級決勝5回戦
○墨田 大祐(24歳=パンチアウト)東軍
【判定2-1:49対48、48対47、47対48】
●初田  翔(26歳=石田)西軍

★ライトフライ級決勝4回戦
○坂間 叶夢(18歳=ワールドスポーツ)東軍
【判定3-0:40対36×2、39対37】
●神垣 拓磨(21歳=井岡)西軍

★フライ級決勝4回戦
○森野 大地(28歳=フュチュール)西軍
【不戦勝】
●川村 栞汰(22歳=KG大和) 東軍

★スーパーフライ級決勝5回戦
○篠田 将人(25歳=野口)東軍
【不戦勝】
●山下  陸(21歳=六島)西軍

★バンタム級決勝5回戦
○梅津 奨利(23歳=三谷大和)東軍
【判定3-0:49対46×2、48対47】
●平井 乃智(20歳=石田)西軍

★スーパーバンタム級決勝5回戦
○平野  岬(25歳=三松スポーツ)西軍
【判定3-0:48対47×3】
●髙橋  烈(25歳=KG大和)東軍

★フェザー級決勝4回戦
△渡邊  海(19歳=ライオンズ)東軍
【引分1-0:38対37、38対38×2】
△岩下 千紘(25歳=駿河男児)西軍
※優勢点で渡邊が優勝

★スーパーフェザー級決勝4回戦
○李  鎮宇(25歳=角海老宝石)東軍
【TKO2回1分54秒】
●山名 生竜(20歳=HKスポーツ)西軍

★ライト級決勝4回戦
○栁堀 隆吾(27歳=花形)東軍
【判定3-0:39対36×2、38対37】
●伊集院 嵐(23歳=SFマキ)西軍

★スーパーライト級決勝4回戦
○関根幸太朗(24歳=ワタナベ)東軍
【KO2回2分26秒】
●山下 玄輝(23歳=結花)西軍

★ウェルター級決勝4回戦
○平安山太樹(34歳=ナカザト)西軍
【不戦勝】
●横内 龍也(23歳=一力)東軍

★ミドル級決勝4回戦
○宮本 康平(25歳=真正)西軍
【不戦勝】
●草村 龍弥(22歳=角海老宝石)東軍

文/藤木邦昭 写真/小河原友信

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