トレーニングに対する意識が高いランナーは増えてきたようだ。だがリカバリーへの関心となると、まだまだ低いのではないだろうか。そこでアスリートから好評なリカバリーサポーターを紹介するとともに、実際に使用しているランナーのコメントを伝えたい。
走りを高めるにはトレーニングの質と量を上げていく必要がある。実践していく上で1つのポイントになるのが、トレーニングの疲れを残さない、ということだ。体が重たい状態のままトレーニングをしても、ただこなしているだけになり、トレーニングの効果を十分に得られない。
そこで着目してほしいのがリカバリー(疲労状態からの回復)である。リカバリーには様々な方法があるが、アスリートに評判なのが「ゲルサポ」だ。ゲルサポはふくらはぎに着けるサポーターで、裏面のゲルが肌に密着することで程よい圧をかけ、筋肉をほぐす。トレーニング後、ダウンのジョグやウォーキングで10分から15分程度着用すれば、取り外した時に足が軽くなり、倦怠感も軽減される。
知っての通り、ふくらはぎは「第2の心臓」と呼ばれる。これは心臓の働きだけでは下半身の血液を心臓に戻すのが難しい中、ふくらはぎの収縮、弛緩を繰り返す筋肉のポンプ作用によって、心臓まで円滑に血液が戻されているから。この働きは、牛の乳搾りのようであることから「ミルキングアクション」と言われている。だがトレーニングの後はというと、ミルキングアクションがしっかり行なわれず、血液がスムーズに循環されない。これが疲労感を引き起こす1つの要因になるわけだが、ゲルサポはミルキングアクションの働きを助けてくれるのだ。
サポーターは着けるのが面倒…そう思っている人も少なくないかもしれない。だがゲルサポは貼り付け部分が4か所に分かれているので、装着がとても簡単だ。ランニングシューズを履いたままで着けられる。サイズはふくらはぎ周りに合わせてS、M、Lの3サイズ展開。その時のコンディションに合わせて「圧」の調整もできる。また手洗い洗浄が可能なので、清潔に保つことができる。加えてゲルサポは、水洗いすると裏面のゲルの粘着性がよみがえるなど、耐久性にも優れている。
もっともゲルサポを使用するタイミングはトレーニング後にとどまらない。例えばトレーニングやレースの前に30分程度着用すれば、より良好なコンディションで走ることができる。デスクワークや移動中など、座り通しの時に30分ほど着けるのもお勧めだ。
来たるレースシーズンに向けて、ゲルサポでリカバリーを行い、トレーニングを充実させよう。
市民ランナー憧れの「サブ3」をランニング歴わずか1年半で達成した鈴木莉紗さん。現在も加圧インストラクターとして働きながら、ランナーとして活躍している。2016年の東京マラソンでは自己ベストとなる2時間39分57秒を記録(日本人女子7位)。今もハードなトレーニングを重ねており、今年1月は月間580 ㎞を走り込んだという。
そんな鈴木さんの強い味方になっているのがゲルサポだ。
「私の練習は朝がメインですが、まず走る前に着けます。ゲルサポを着けるとふくらはぎはもちろん、全身の血のめぐりが良くなり、体がほぐれるので。そして朝練が終わると、リカバリーのために出勤前に着けて、仕事場に着くと外す。ふだんはその繰り返しですね」
ゲルサポと出会ったのは去年の秋。ゲストとして出演したあるランニングイベントでその存在を知り、帰途の車中で試したところ「長い時間座り通しだと、ふだんは足がむくむのですが、それもなく、移動の疲れをさほど感じなかったんです」。以来、鈴木さんにとってゲルサポは、なくてはならないものに。特にその良さを実感するのが、追い込んだ練習の後やフルを走った後だという。
「そういう時はかがむのもきついくらいなので、まともにストレッチができないのですが、ゲルサポを巻くと筋肉の動きが良くなるんです」
加圧インストラクターとしてランナーを指導することも多い鈴木さんは、よくゲルサポを勧めているそうだ。「ランナーにとってふくらはぎのケアは大事ですからね。練習によってふくらはぎが強く張り、そのままだと足底筋膜炎を引き起こす可能性もあります。それとアーチが落ちてくるので、パフォーマンスの低下にもつながるんです」
鈴木さんによるとふくらはぎの張りやむくみは、女性ランナーにとって大敵だという。
「脚線美に影響しますからね。見た目を重視する女性は特にふくらはぎのケアが大切だと思います」
鈴木莉紗(すずき・りさ)プロフィール
1984年9月7日生まれ。神奈川県出身。走歴1年半で出場した自身3度目のレースでサブス
リーを達成。現在は加圧トレーニングジムDEUXのトレーナーである一方で、SBIアラプロ
モ株式会社の契約マラソンランナーとして活躍中。アスリートフードマイスター3級の資格
も取得しており、多くのランナーの記録向上を後押ししている。フルマラソンの自己ベスト
は2時間39分57秒(東京マラソン2016、日本人女子7位)。著書に『1日10分も走れなかっ
た私がフルマラソンで3時間を切るためにしたこと』(カンゼン)などがある。
初めて装着した時、すぐに強力な着圧感とミルキングアクションの効果を実感。トレーニング後の約1㎞のジョグで1週間継続使用したところ、慢性的なふくらはぎの疲労感が和らぎました。
一般的なゲイターよりも密着感があります。ランニング後に巻いて少し歩くだけでも、足が軽く感じますし、翌日は疲れが抜けているのを実感。次の練習をいい脚の状態で迎えられます。
ゲルサポは圧を自分の好みの強さに調整できるのがいいですね。フルマラソンの大会後、すぐに装着したところ、普段はゴール後につっていた脚がすっきりし、翌日の疲れ方も軽かったです
半信半疑で使用したところ、4日目くらいで気になっていたふくらはぎの張りが消え、1週間で違和感もなくなりました。今は本当にすっきり。軽くて持ち運びが便利なのもいいですね。
レースや強度の高い練習の後にふくらはぎが張り、翌日は筋肉痛になるのが悩み。ゲルサポを練習後のジョグなどで使用したところ、ふくらはぎが軽くなり、翌日の筋肉痛も軽減されました。
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