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2022-04-02

【ボクシング】37歳・川崎真琴が悲願の戴冠

川崎(左)が左フックで攻める

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2日、東京・後楽園ホールで行われた日本スーパーウェルター級王座決定戦10回戦は、同級2位の川崎真琴(37歳=RK蒲田)が1位の越川孝紀(31歳=一力)に3-0の判定勝ちを収め、3度目の挑戦で初タイトルを獲得した。

「この試合にすべてを賭けてきたので、先のことは何も考えていません……」。37歳10か月で悲願をとげた川崎は「ずっと、これがやりたかったんです」と、チャンピオンベルトを肩にかけた。前身のキックボクサー時代から12年に及ぶ格闘技歴で、タイトルと名のつくものを手にしたのは初めて。「これ(ベルト)さえ獲れれば、という思いで続けてきた」と、声を詰まらせた。

 王座への執着は、同じく3度目のタイトル挑戦だった越川も変わらなかった。開始ゴングとともに、ワンツーをフル回転させて川崎に迫る。この先制攻撃に初回はポイントを奪われた川崎だが、あわてず2回から巻き返す。効果的だったのは大きな弧を描いて叩き込む左ボディフックだ。脇腹目がけて的確に打ち、越川のスタミナを削っていった。

 5回終了後の公開採点は3点差で川崎が一人、1点差で越川が二人と出たが、終盤に入ると川崎がペースを支配。必死に手数を繰り出す越川のボディを攻め続け、「息が上がっているのが分かった」。足も使って越川の前進をさばき、最後の抵抗も振り切って終了ゴングを迎えた。スコアは98対92、97対93、96対94で、いずれも川崎に挙がった。

悲願の初ベルトに感涙の川崎
悲願の初ベルトに感涙の川崎

 RK蒲田ジムに創立15年で初王座をもたらした川崎は22戦13勝(2KO)8敗1分。タイトルマッチ3連敗となった越川は13戦9勝(6KO)4敗。

文/藤木邦昭 写真/菊田義久

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