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2022-04-05

剣道の文化誌 ―剣術・撃剣・剣道、その文化としての成り立ち―(長尾進/著)

2022年 4月13日発売
BBM1350167
四六上製・480頁
定価  2,640円(税込)
ISBN:978-4-583-11502-3 C0075

Contents

 戦後、剣道は競技として飛躍的に発展してきた。試合での勝利を目指して努力する姿は尊いものであり、そうした面が剣道の普及・発展に貢献してきたことは確かである。一方、剣道を「文化」として捉えた場合、形(日本剣道形など)や日々の稽古の中にその価値を見出すことができる。


 本書では剣道の持つ文化としての多様な面を、時代を追いながら、わかりやすく紹介する。剣道を改めて見直すきっかけとして、剣道をあまりご存じない方には、剣道という日本文化の成り立ちを知るガイドとしてぜひご一読を。

【目次】

第1章 剣道のはじまり―「剣」と「刀」をめぐって―

第2章 剣道の源流―剣術流派の発生と台頭、三源流と現代剣道―

第3章 上泉信綱の事績・功績と「しない」の創案

第4章 「しない」の継承と普及―疋田景兼「廻国記」の検討―

第5章 無刀・しないの本意と治世の剣の確立

第6章 宮本武蔵と『五輪書』

第7章 剣術道具の改良と試合稽古

第8章 しない打込稽古の発展と地域での展開

第9章 廻国修行の復活としない打込稽古の広がり

第10章 武士教育における道具着用稽古の奨励

第11章 大石進種次の事績と槍術との関係

第12章 他流研究の活発化

第13章 撃剣の集大成

第14章 撃剣実用論

第15章 幕府「講武所」と男谷信友

第16章 幕末期における撃剣・剣術の諸相

第17章 明治初期の剣術と撃剣興行

第18章 剣術・武術の復権と撃剣批判

第19章 山岡鉄舟の影響、および武徳会の設立

第20章 大日本武徳会の発展

第21章 剣道の正課編入と剣道形の制定

第22章 「剣道」の定着、団体教授法、学生剣道

第23章 競技としての隆盛、戦時下の剣道

第24章 戦後の復活と発展、剣道の将来

【著者紹介】

長尾 進(ながお・すすむ)

昭和33年(1958)年2月、熊本県八代市生まれ。八代市立第一中学校入学時より剣道を始める。熊本県立八代東高校を経て55年、筑波大学体育専門学群卒業。58年、筑波大学大学院体育研究科修了(体育学修士)。筑波大学体育科学系助手等を経て、平成5年、明治大学商学部助手。14年、明治大学商学部教授。20年、明治大学国際日本学部教授。現在にいたる。

 剣道教士八段。日本武道学会理事長。日本古武道協会常任理事。全日本剣道連盟常任理事。国際剣道連盟事務局長。

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