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2022-06-03

【しゅりんぷ池田のカード春秋】存在感を発揮するベテラン

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勝負強さは変わらず今季も好調

 徐々に調子を戻し、再び首位をうかがう巨人で存在感を見せているのが今季40歳を迎える大ベテランの中島宏之です。

 4月27日のDeNA戦(横浜)では球団の最年長記録を塗り替える39歳8カ月での満塁本塁打、5月17日の宇都宮での広島戦ではサヨナラ打を放つ活躍。時に一塁でスタメン、時に代打とモチベーションが保ちにくい状況にもかかわらず集中力を発揮し、4割近い得点圏打率を誇っています。西武時代の2004年にMLBに転じた松井稼頭央に代わるショートとして抜てきされると、以降の9シーズンで打率3割を6度マークする主砲に成長。

 そんなキャリアが暗転したのが、13年からのMLB挑戦でした。鳴り物入りでアスレチックス入りも、メジャー昇格を果たせず、15年にオリックスで日本球界に復帰。ここでも大型契約で迎えられたものの、思うような活躍ができず、18年限りで退団。その後、WBCで縁があった原辰徳監督の誘いもあって巨人入り。

 往年の名選手が最晩年になって巨人に入団も、退潮を抑えられず2〜3年、早ければ1年で引退に追い込まれるというのは、よく見てきたケース。移籍1年目の中島が不調だった際には、それがまた脳裏に去来しましたが、20年は打率.297、83安打と復活し、優勝にも貢献。21年はポジションが重なる中田翔が加わり出場機会を減らしますが勝負強さは変わらず、今季も好調を続けています。一時は達成は不可能かと思われていた2000安打も気が付けば、もう残り100本を切っています。巨人で偉業を達成する中島を見たいですね。
(週刊ベースボール2022年6月13日号 掲載記事再編)

BBM読売ジャイアンツベースボールカード2022 TG09 中島宏之
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