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2022-06-18

【展望】競泳世界選手権/初日 瀬戸のメダルで流れを引き寄せろ!

瀬戸は2019年光州世界選手権で200、400m個人メドレーの2冠を獲得(写真◎Getty Images)

6月18日~7月3日にハンガリー・ブダペストで行われる水泳の世界選手権。競泳競技も本日18日からスタートする。ここでは午前に行われる予選種目に出場する日本選手を展望していく。
 男子400m個人メドレーには瀬戸大也(TEAM DAIYA)と本多灯(日本大3年/アリーナつきみ野SC)のふたりのエースが登場する。東京五輪では優勝候補に挙げられながらメダル獲得とならなかった瀬戸だが、今年3月より、ハードなトレーニングを課すことでも知られる加藤健志コーチのもとで練習をするようになった。すると効果はてきめん、4月の日本選手権ではこの種目で4分9秒07をマークし、東京五輪優勝タイムを上回った。ただ、今大会はあくまでパリ五輪に向けた通過点。それでも「4分7秒くらいは出る」と自信を見せる。完全復活へ向けた第一歩を示し、金メダル獲得で日本代表チームに流れを引き寄せたい。
 東京五輪では200mバタフライで日本男子唯一となる銀メダルを獲得した本多。国際大会代表選考会ではこの種目4分10秒75で優勝し、代表権を獲得した。決勝ラインは4分9秒台が予想されるが、本多はこの種目、まだまだ発展途上。課題の背泳ぎ、平泳ぎの強化が進んでいれば、決勝に残る可能性は十分。予選8位以内に入り、午後に行われる決勝に進みたい。
 女子では最初の予選種目となる200m個人メドレーに、昨年の東京五輪で200、400m個人メドレーの2冠を獲得した大橋悠依(イトマン東進)と大本里佳(全日本空輸)が出場する。午前の予選で16位以内に入れば、午後に行われる準決勝に進出し、そこで8位以内に入れば明日19日午後の決勝へと進むことができる。大橋は東京五輪後に大学入学後から指導を受けてきた平井伯昌コーチのもとを離れ、石松雅考コーチに師事。3月初旬の国際大会代表選考会ではこの種目で2分11秒72の2位に終わったが、4月末から行われた日本選手権では2分10秒70と状態を上げてきた。ヨーロッパへ向けて出発する直前の5月19日には「練習が充実していて、成果も出てきている。東京五輪よりも速く泳げる感覚がある」との自信のコメントも。果たしてどこまで仕上がっているのか。東京五輪時は、タイムの出やすい午後だったが、予選から2分10秒77をマークしており、これがひとつの目安となるだろう。
 大本は国際大会代表選考会では2分11秒66で大橋を抑え優勝。日本選手権では3位だったものの、タイムは2分11秒64とほぼ変わらなかった。東京五輪には、この種目では代表権を得られず400mフリーリレーのメンバーとして出場。決勝の舞台に進み、積み重ねてきたものを発揮したい。
 女子400m自由形には難波実夢(近畿大2年/JSS)と小堀倭加(日本大4年/セントラル戸塚)が出場する。ともにこの種目の東京五輪代表で、世界のレベルを実感した。日本記録(4分5秒19/柴田亜衣2007年)を更新することができれば決勝の舞台も見えそうだ。
 男子100m平泳ぎには武良竜也(ミキハウス)が出場。武良は200m平泳ぎを得意とするが、この100mでも2022年世界ランキングでも現在7位につけている。いい形で予選を通過し、準決勝で自己ベスト(59秒31)を超えることができれば、決勝が見えそうだ。
 男子50mバタフライには水沼尚輝(新潟医療福祉大職員)が出場する。水沼は国際大会代表選考会の100mバタフライで日本新を樹立。後半型だけに50mで勝負するのは簡単ではないが、いい感覚をつかんで本命の100mにつなげたいところだ。

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