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2022-07-05

【ボクシング】比嘉大吾、堤駿斗ら、井岡一翔VSニエテスの前座を飾る俊英たちが公開練習

必勝を誓う志成ジムの精鋭たち。左から伊藤、堤、森、比嘉

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 13日に東京・大田区総合体育館で行われるWBO世界スーパーフライ級タイトルマッチ、井岡一翔(志成)対ドニー・ニエテス(フィリピン)のアンダーカードに出場する志成ジムの精鋭たちが、オンラインで記者会見、公開練習を行った。元世界チャンピオンの比嘉大吾、アマチュア出身のスーパーホープ、堤駿斗のデビュー戦など、前座から注目のカードがそろっている。

 最も大きな注目を集めるのは堤駿斗の初陣かもしれない。試合前日に23歳になるフェザー級は、特例として初戦から8回戦に登場する。日本人選手として初めて世界ユース選手権優勝など輝かしいアマチュア実績を誇る堤は、いきなり勝負の戦いだ。ジョン・ジェミノ(30歳=フィリピン)は19連勝不敗だったアメリカのトップホープ、トカ・カーン・クレイリーを初回KOするなどアメリカでの実績を持ち、日本のリングでも鋭い左フックの使い手として知られた中澤奨(大橋)を2回で倒している。昨年秋にはフィリピンのナショナル・チャンピオンにもなった。身長160㎝と小柄ながら、左右ともパンチには爆発力をはらむ。
デビュー戦から強打のジェミノと対決する堤
デビュー戦から強打のジェミノと対決する堤

 プロデビューに備えて3週間、アメリカ・ラスベガスで武者修行した堤は、オリンピック連覇のロベイシー・ラミレス(キューバ)と複数回、スパーリングをして手ごたえもつかんできたと、試合発表の記者会見では語っている。ジェミノ戦決定後も週3回、6ラウンドをベースに、ときには8ラウンドのスパーを重ねてきた。

「次も見に来たいと思わせるような試合をします」

 大学時代の盟友、今永虎雅(大橋)が6月29日にKO勝ちでプロでの好スタートを切ったばかり。

「お互い切磋琢磨して強くなっていきたい。自分もいい試合をします」
比嘉は「KOを期待されているのだから、KOで勝ちます」
比嘉は「KOを期待されているのだから、KOで勝ちます」

 WBC世界フライ級チャンピオン時代は剛腕をほしいままにした比嘉大吾(26歳)は昨年、保持していたWBOアジアパシフィック・バンタム級王座を失ってから、1年3ヵ月ぶりの再起戦になる。8回戦で対戦するのはWBOアジアパシフィック・タイトルを2階級制覇しているベテラン、フロイラン・サルダール(フィリピン)。

「KOを期待されているので、KOで勝ちます」と言葉少なに決意を語っている。
14ヵ月ぶり再起の森は「全体的にレベルアップしたところをみせたい」
14ヵ月ぶり再起の森は「全体的にレベルアップしたところをみせたい」
伊藤は6年ぶりにボクシングに復帰してプロ初の試合に臨む
伊藤は6年ぶりにボクシングに復帰してプロ初の試合に臨む

 スーパーフェザー級8回戦に出場する森武蔵(22歳)もWBOアジアパシフィック王座を失ってから1年2ヵ月ぶりのリングだ。対戦するプレスコ・カルコシア(26歳=フィリピン)は10勝9KO(1敗1分)、“アイスマン”との異名をとる強打者だ。ブランクの間、全体的なレベルアップに努めてきたと言うサウスポーは「また、世界を目指したいと言えるような勝ち方をしたい」と語った。

 かつての女子アマチュアスター、伊藤沙月(31歳=バンタム級)は6年ぶりの実戦がプロデビュー戦(6回戦)になる(相手はサオワラック・ナリーペンシー=タイ)。「いい感じで仕上がっています。ブランクを感じさせない試合をします」

 いずれの戦いも期待度特大である。

文◎宮崎正博 写真◎志成ジム提供

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