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2022-08-18

【競泳インターハイ最終日】男子100m自由形で松井理宇が頂点!

男子100m自由形は松井(中央)が初優勝。2位にはチームメイトの光永(左)、3位には50m自由形を制した重藤流世(四條畷学園3年)が入った(写真◎スイミング・マガジン)

学校対抗は男子が東京・日本大豊山、女子は神奈川・日本大藤沢が総合優勝を果たす

インターハイ[競泳]は8月18日、最終日を迎え、男女個人4種目とリレー2種目で決勝が行なわれた。男子100m自由形では松井理宇(東京・日本大豊山2年)が初優勝、女子400m個人メドレーでは野井珠稀(神奈川・湘南工大附3年)がチャンピオンの座に輝き、高校生最後の夏を笑顔で締めくくった。
また、男女ともに大接戦となった学校対抗では、男子は東京・日本大豊山が5大会連続12度目、女子は神奈川・日本大藤沢が2大会ぶり3度目の総合優勝を果たした。

 男子100m自由形で高校ランク1位で乗り込んだ松井理宇が50秒15で優勝を飾った。予選を1位で通過して臨んだ決勝では前半を23秒85で突っ込みトップでターン。浮き上がり後は隣のレーンの同級生・光永翔音(東京・日本大豊山2年)とほぼ並ぶ展開となったがラストで振り切った。しかし、本人としては素直に喜べないといった様子だ。
「49秒台を狙っていました。絶対に1位を獲るということを考えていたのでそれはうれしいのですが、自分はもともとスタートがへたくそなので、落ち着いて50mに入ることができなかったのが良くなかったと思います」
 今季は春から好調が続き、7月末にはついに50秒00をマーク。まさに49秒台は目前だっただけに悔しさもひとしおといったところかもしれない。しかし、もちろん成長は実感できているようだ。
「昔に比べてラストで粘ることができるようになったと思います。水泳部の先生たちの指導のおかげだと思っています。キックに課題があったりしますが、国体(9月)までには絶対49秒台を出したいと思います」
 この日は400mメドレーリレーに予選から出場し、同種目でのチームの優勝にも貢献。大活躍の1日だった。

野井珠稀が400m個人メドレーを制す!

 女子400m個人メドレーで野井珠稀が4分44秒17の自己ベストをマークして優勝を飾った。決勝ではスタートから積極的に入り、最初の100mを1分3秒38のトップでターン。その後、一度も1位を譲ることなくフィニッシュした。
「決勝では平泳ぎをしっかり泳ぎきることができました。平泳ぎのキックは、力の入れどころがわからず、苦手にしていたのですが、所属するスイミングクラブ(ダンロップSC)に得意な子がいるのでマネをしたりして、だんだんできるようになってきました。その成果が出たのだと思います」
 初日の200m個人メドレーでは2位に終わった。個人メドレーは200mの方が得意なだけに悔しさも大きかったが、そこから気持ちを切り替え、400mに臨んだことも今大会の成長だった。
「私はプレッシャーに弱いタイプで、以前は大きな大会で結果を出せないところがありました。でも、どんなレースでも全力が出せるようになってきて、改善されてきました」
 この記録で野井は高校ランク2位に浮上。今大会は欠場しているジュニアパンパシフィック選手権(8月24~27日/ハワイ)・世界ジュニア選手権(8月30日~9月4日/ペルー)代表の成田実生(東京・淑徳巣鴨1年)の次につけた。今回の優勝を自信にさらなる成長に期待したい。


女子400m個人メドレーを制した野井(写真◎スイミング・マガジン)

 高知市東部総合運動場[くろしおアリーナ]で開催されてきたインターハイ競泳は18日、無事すべての日程を終了。新記録は大会新の1個に留まり、記録的には寂しい結果となったが、無観客開催ながら会場では、連日選手や関係者からの拍手やスティックバルーンによる応援で盛り上がり、高校生の夏のスポーツの祭典らしい活気ある4日間となった。インターハイは来年、北海道を舞台に開催される。

★本日の優勝者(4日目/8月18日)

【男子】
▼100m自由形
1位/松井 理宇(日本大豊山2年)50.15
▼400m個人メドレー
1位/杉山 大晟(飛龍3年)4.20.85
▼400mメドレーリレー
1位/日本大豊山 3.41.71
錦織孟徳、稲澤駿斗、光永翔音、松井理宇

【女子】
▼100m自由形
1位/吉井萌萌花(近畿大附3年)56.01
▼400m個人メドレー
1位/野井 珠稀(湘南工大附3年)4.44.17
▼400mメドレーリレー
1位/日本大藤沢 4.08.97
戸津川莉央、中澤海凪、山本けいと、兼松さや

※スイミング・マガジン10月号(9月10日発売)では予選をふくめた全リザルトを掲載予定。
リレーも4人全員のフルネームとともに掲載いたします!

文◎佐藤温夏(ライター)

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