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2022-09-02

スマイルスポーツマガジン・インタビュー 矢澤宏太(野球)「二刀流ではなく、これが自分の野球」

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矢澤宏太選手は投げてよし、打ってよし。大谷翔平選手と同様に〝二刀流〟を実践する、今年のドラフトの目玉の一人だ(写真:ベースボール・マガジン社)

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野球界の二刀流といえば、メジャーリーグ・ロサンゼルス・エンゼルスで活躍する大谷翔平選手が頭に浮かぶ。その大谷選手と同じ二刀流として大学野球界で活躍するのが、日本体育大学の矢澤宏太選手だ。投手としては最速152kmと2種類のスライダーを武器に三振を量産し、打者としては50メートル5秒台の俊足とパンチ力のある打撃で躍動する。今秋のプロ野球ドラフト会議の目玉として注目される矢澤選手が、二刀流で活躍できる秘訣をスマイルスポーツのインタビューで語ってくれた。

 
「二つのことをやっている意識はなくて、これが僕の野球です」

 大学野球界の二刀流・矢澤宏太選手は、自身のやっていることは特別ではないという。事実、彼にとっての野球は、子供の頃から投げて、打って、守るのが当然のことだった。

 藤嶺藤沢高校時代、投手としてはストレートのMAXは148km、野手としても高校通算32本塁打を放つなど、注目される存在となった。微かな期待をもってプロ志望届を提出したものの、高校3年時のドラフト会議では、どこの球団からも指名はかからなかった。

 「当時はそこまでプロへの思いはなかったのですが、いざ指名漏れとなると、気持ちに変化がありました。僕が指名されることを期待してくれていた方がたくさんいることも知り、改めてプロに行きたいと思うようになりましたし、悔しい気持ちもありました。そこで自分の中で“2022年のドラフト1位でプロに入る”という目標を決めました」

“2022年のドラフト1位でプロに入る”ための進学先として、矢澤選手が選んだのは日本体育大学(以下、日体大)。同大学の投手育成力に惹かれたことが最大の理由だ。

 「投手も野手も両方やっているから、両方の気持ちがわかります。マウンドにいる時は、こういう攻められ方をしたら嫌だという打者の気持ちを考えて投げることができますし、打席に立つ時は、投手のいろいろな仕草から配球を考えることもできます」

 進化を続ける矢澤選手。今春のリーグ戦では二刀流で大活躍。投手として4勝をマークし、防御率は1.83、44回1/3を投げて43奪三振。打者としては打率3割5分のハイアベレージを記録し、1本塁打、8打点で指名打者としてベストナインにも選出。その活躍が認められて、第30回ハーレムベースボールウィーク2022の大学日本代表にも選ばれた。

 大学入学時に定めた目標が現実味を帯びるなか、プロでも二刀流を貫くのかに注目が集まる。「二刀流を続けたいか?」という質問に対しての返答が、冒頭に記した言葉だ。

 「これが僕の野球のスタイルなので二つのことをやっている感覚はありません。プロになると自分だけで決められることではないと思うので、今の自分がやるべきことは、その先の選択肢を広げられるようにレベルアップすることです」

 二刀流だから二倍楽しい。自分の野球を貫く彼の進化は止まらない。プロの舞台でも、投手として、野手として躍動する矢澤選手の姿が待ち遠しい。


(写真:スマイルスポーツ)

こちらに掲載したインタビューのほか、日体大に入学するきっかけとなった出来事や大学時代の忘れられない試合、今季の活躍ぶりなど、カラー2ページにわたる矢澤宏太選手のインタビューは、9月1日に(公財)東京都スポーツ文化事業団が発行した『スマイルスポーツマガジンVol.91』に掲載されています。
 

やざわ・こうた
2000年8月2日生。東京都町田市出身。左投左打。投手&外野手。藤嶺藤沢高校を経て日本体育大学に進学。1年時から外野手として試合に出場し、2年秋には打率.368と好成績を残しベストナインに選ばれる。3年時から投手と外野手の二刀流として活躍。大学日本代表として臨んだハーレムベースボールウィークでは野手として4試合、投手として2試合に出場。先発したイタリア戦では6回無失点11奪三振の好投を見せた。

 

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スマイルスポーツ誌のインタビュー特別編!
矢澤宏太選手の素顔が分かるQ&Aインタビュー動画と読者の皆様へのメッセージはこちら


 
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