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2020-01-17

【ボクシング】『第41回チャンピオンカーニバル』カード発表!

毎年恒例、ミニマム級からミドル級までの13階級で、日本チャンピオン対最強挑戦者が激突する『チャンピオンカーニバル』。2020年の第41回大会のカードがほぼすべて決定。16日、24人の選手(※2名は欠席)が集い、東京ドームホテルで発表された。

上写真=1名未定、2名欠席となったが、大阪、岡山、名古屋の選手も参加

 今回の大注目は、フェザー級の佐川遼(三迫)対丸田陽七太(森岡)の“技巧派”対決、ウェルター級の永野祐樹(帝拳)対小原佳太(三迫)だろうか。
 ミニマム級は、王者・田中教仁(三迫)の返上により、『最強挑戦者決定戦』に勝った谷口将隆(ワタナベ)の王座決定戦出場は決まっているものの、相手と期日は未定となっている。また、ミドル級は王者・竹迫司登(ワールドスポーツ)が今週末の18日(土)、後楽園ホールで東洋太平洋同級王者・細川チャーリー忍(金子)に挑むこととなっており、その結果次第ではカード変更となる可能性がある。
 カーニバルは、2月1日(土)のウェルター級で開幕し、現段階では5月までですべての試合が開催される予定だ。

 各階級のカード、両選手のコメントは以下のとおり。
※C=チャンピオン、丸数字はランキング

★ミニマム級(王座決定戦)
期日・場所未定
谷口 将隆(ワタナベ)①=25歳 左ボクサー 15戦12勝(7KO)3敗

日本、東洋太平洋、WBOアジアパシフィック(獲得)、世界と、4度王座挑戦してきた谷口。今回が5度目のタイトルマッチとなる

「本来ならここにもう一人いるはずでした。まだ相手は未定ですが、誰になっても戦えることの喜びを噛みしめ、日本チャンピオンを目指して頑張ります」(谷口)

★ライトフライ級
3月15日(日)愛知県・刈谷市あいおいホール
高橋 悠斗(K&W)C=26歳 右ボクサーファイター 15戦11勝(5KO)4敗
矢吹 正道(緑)①=27歳 右ボクサー 13戦10勝(10KO)3敗

ともにKO宣言の高橋(左)と矢吹。矢吹はラウンドまではっきりと口にした。高橋はこれが初防衛戦となる

「矢吹選手は今までで一番強い相手だと思っています。カーニバルなので派手な試合をして勝ちたい。相手は僕のことを『自信だけ』と言っているようですが、警戒はしていないのかな? 僕は警戒して、熱い試合をします」(高橋)

「もちろん高橋選手を警戒しています。でも1ポイントも取られず、4ラウンドまでにKOしたいと思っているので、注目してください」(矢吹)

★フライ級
3月8日(日)岡山県・おかやま未来ホール
ユーリ阿久井政悟(倉敷守安)C=24歳 右ボクサーファイター 17戦14勝(10KO)2敗1分
藤北 誠也(三迫)①=31歳 右ボクサーファイター 17戦13勝(6KO)4敗

序盤KOの多い阿久井(左)。藤北は、そこをしのげるか? 阿久井もこれがV1戦

「藤北選手とは1回スパーリングをしたことがあり、手強いと思っています。キャリアほど怖いものはないので、しっかり準備して臨みます」(阿久井)

「ユーリ選手はパンチがめちゃくちゃ強いんで、KO負けしないよう頑張ります」(藤北)

★スーパーフライ級
5月16日(土)東京都・墨田区体育館
中川 健太(三迫)C=34歳 左ボクサーファイター 22戦18勝(12KO)3敗1分
ユータ松尾(ワールドスポーツ)①=30歳 右ボクサーファイター 21戦15勝(8KO4敗2分

中川(左)は王座奪取。松尾は引き分けながら勝者扱いで挑戦権獲得。両者とも、大阪での試合を乗り越えてきた

「3年前に初防衛戦で負けているので、今回は勝ちたい思いが強い。松尾選手は強いが、勝ちたい気持ちを強く持って戦います」(中川)

「3度目の日本タイトル挑戦になります。またチャンスをいただけたことに感謝し、支えてくれた人たちのためにも、勝ってチャンピオンになります」(松尾)

★バンタム級
4月9日(木)東京都・後楽園ホール
鈴木 悠介(三迫)C=31歳 左ボクサーファイター 14戦11勝(7KO)3敗
澤田 京介(JB SPORTS)①=31歳 右ボクサーファイター 17戦14勝(6KO)2敗1分

2013 年4月以来の対戦となる鈴木(左)と澤田。前回は鈴木が6回3-0判定勝利。鈴木も初防衛戦だ

「チャンピオンとしてのデビュー戦なので、KOして勝ちます」(鈴木)

「鈴木選手にはデビュー戦で負けて悔しい思いをし、リベンジの思いでやってきました。今回。最高の舞台でやれるので燃えています。当日、すべてを奪い取ります」(澤田)

★スーパーバンタム級
4月28日(火)東京都・後楽園ホール
久我 勇作(ワタナベ)C=29歳 右ボクサーファイター 24戦19勝(13KO)4敗1分
古橋 岳也(川崎新田)①=32歳 右ボクサーファイター 35戦26勝(14KO)8敗1分

大晦日、初回KO負けでWBOアジアパシフィック王座を獲り損ねた久我(左)。古橋との猛烈な打ち合い必至。久我はV2戦となる

「自分は先月負けたので大きいことは言えないが、日本1位と戦えることに感謝し、全力で倒しにいきます」(久我)

「日本タイトルを保持したまま、大晦日にKO負けした選手に、チャンピオンカーニバルはふさわしくないと思います。どっちがチャンピオンか、お互いの拳で決着がつくので、楽しみにしていてください」(古橋)

★フェザー級
4月9日(木)東京都・後楽園ホール
佐川  遼(三迫)C=25歳 右ボクサー 10戦9勝(4KO)1敗
丸田陽七太(森岡)①=22歳 右ボクサー 12戦10勝(8KO)1敗1分

ハイレベルな技術戦、間違いなし! 佐川は2度目の防衛戦。丸田は東洋太平洋挑戦(vs.大竹秀典=金子)以来のタイトルマッチ

「丸田選手は強いですが、強い挑戦者に勝ってベルトを守ります」(佐川)

「強いチャンピオンですが、万全の状態で臨み、いい試合をして勝ちます」(丸田)

★スーパーフェザー級
4月・大阪
坂  晃典(仲里)C=27歳 右ファイター 25戦20勝(17KO)5敗
渡邉 卓也(Reason大貴)①=30歳 右ボクサーファイター 47戦37勝(20KO)9敗1分

鮮烈KOで2階級制覇を果たした坂(左)はこれが初防衛戦。渡邉は、日本王座3度目のアタックだ

「カーニバルは2回目、前とは逆の立場で参加させていただくことになりました。でも、まさか渡邊選手と同じテーブルで隣り合わせになるとは。これってどうなのかなと(笑)。いい試合をしますので、結果を楽しみにしてください」(坂)

「まず、試合ができること、移籍できたことに、この場を借りてお礼を言わせていただきます。日本タイトルは3度目の挑戦、3度目の正直でしっかり取りたいと思います」(渡邉)

円卓で、まさかの隣同士となった両選手

★ライト級
2月13日(木)東京都・後楽園ホール
吉野修一郎(三迫)C=28歳 右ボクサーファイター 11戦11勝(9KO)
富岡  樹(REBOOT.IBA)①=22歳 右ボクサー 10戦7勝(2KO)2敗1分

ド派手スーツで登場の吉野はV5戦。富岡は、東洋太平洋王座挑戦(vs.中谷正義)以来のタイトル戦

「自分はチャンピオンカーニバル3度目。三迫ジムのため、家族のために全力でつぶしにいきます」(吉野)

「ボクシングは、やってみるまでわかりません。しっかり見ていてください。ぶっ飛ばそうと思います」(富岡)

★スーパーライト級
3月16日(月)東京都・後楽園ホール
井上 浩樹(大橋)C=27歳 左ボクサー 15戦15勝(12KO)
永田 大士(三迫)①=30歳 左ボクサーファイター 17戦14勝(5KO)2敗1分

WBOアジアパシフィック王座も保持する井上(左)は、日本王座V2戦。2月には、いとこの尚弥、拓真とグアムキャンプを予定。永田は内藤律樹(E&Jカシアス)の東洋太平洋王座挑戦に続く2度目のタイトルマッチだ

「僕は前回のチャンピオンカーニバルで挑戦者だったので、相手の気持ちがわかるし、頑張ってほしい。頑張ってもらって、僕にいい試合をさせてほしいです」(井上)

「浩樹くんとはスパーリングもやってる間柄ですが、ボクサーとしても好きなタイプ。浩樹くんの描くイラストも見ています。僕はボクシングに専念しますので、浩樹くんはどうぞ、イラストを描いていてください。そして僕が勝ったら、僕を描いてください」(永田)

「僕が勝ったら、(井上が連載する4コマ漫画)『闘え! コウキくん』に僕を書いてほしい。イラストに専念してほしい」と永田。すると井上は、「いえ、僕が勝つので…」と反論

★ウェルター級
2月1日(土)東京都・後楽園ホール
永野 祐樹(帝拳)C=30歳 左ファイター 19戦17勝(13KO)2敗
小原 佳太(三迫)①=33歳 右ボクサー 27戦22勝(20KO)4敗1分

必殺の左に自信を深める永野は2度目の防衛戦。“技のデパート”小原は、王者のパワーパンチを封じ込める⁉

「昨年に続き、この場に立ててうれしい。今は自分がチャンピオンですが、挑む立場にあるのは自分。挑戦者の気持ちで戦い、2年連続で最優秀を取りにいきます」(永野)

「初めてのチャンピオンカーニバルで、6年ぶりの日本タイトルマッチ。永野選手は挑戦者の気持ちで戦うと言いましたが、僕も日本最強の名前がほしい。勝ったほうが世界にいく試合なので、注目してください」(小原)

★スーパーウェルター級
3月7日(土)東京都・後楽園ホール
松永 宏信(横浜光)C=32歳 左ボクサーファイター 17戦16勝(10KO)1敗
清水 優人(木更津グリーンベイ)①=31歳 右ボクサー 20戦14勝(5KO)4敗2分

2度目の防衛戦となる松永。攻防のテンポが上がってきた

「スーパーウェルター級は新人王もなく、ランキングも5位までと、注目度の低いクラスですが、世界では盛り上がっています。日本のスーパーウェルター級を盛り上げるためにも、いい試合をして勝ちます」(松永)

※清水は欠席

★ミドル級
期日場所未定
竹迫 司登(ワールドスポーツ)C=28歳 右ボクサーファイター 12戦11勝(11KO)1分
国本  陸(六島)①=22歳 右ボクサーファイター 4戦4勝(2KO)

穏やかな口調の国本だが、いざ試合が始まれば……。これがタイトル初挑戦となる

※竹迫は欠席

「試合に勝てるよう頑張ります。よろしくお願いします」(国本)

勢いに乗ったままの三迫ジムからは、ミニマム級王者・田中が返上したものの、4王者、3挑戦者の計7名の選手がカーニバル出場

ボクシング協会の新年会も兼ね、今年は一般ファンも有料で参加した

取材◎藤木邦昭
写真◎本間 暁

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