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2019-06-15

【ボクシング】井岡一翔が6・19へ向けて公開練習 「パワーもスピードも十分に底上げできた」

19日、千葉・幕張メッセでアストン・パリクテ(フィリピン)とWBO世界スーパーフライ級王座決定戦12回戦を行う井岡一翔(Reason大貴)が15日、都内のワタナベジムで公開練習を行った。

写真上=「十分な状態が作れた」と自信を見せる井岡(写真/船橋真二郎)

 公開された練習は軽いストレッチとシャドーボクシングだけのほんの10分程度だったが、その前には記者の質問に丁寧に答え、決意のほどをうかがわせた。

「この試合が決まったときには人生最後の試合になるかもしれないと考えました」という。「だから、1分1秒を大事にしたいと、焦ってはいないが、急いでいました」とも明かす。「そういう中で準備して今、十分な状態が作れました。パワーもスピードも十分に底上げできたと思います」

 パリクテは身長173センチの長身だが、トレーニングキャンプを張ったラスベガスでは「もっと背の高いパートナーとスパーリングを重ねてきました」と対策を十分にとってきた。

 イスマエル・サラス・トレーナーは「(パリクテに)パワーがあるのは疑う余地はない」と警戒はしながらも、勝算については自信をのぞかせる。「パリクテは前半は強いが、後半に落ちる傾向がある」とつけ入るポイントも口にした。

「前回(ドニー・ニエテスに判定負け)、私たちは勝っていたと思うが、それまでにやっていないことを今回はやってきた。厳しい走り込み、心拍数を計り、カズトの体の中をしっかり見ながらトレーニングしてきた。それにスーパーフライ級で3戦目。体もこのクラスにフィットしてきたと思う」

 さらに「パリクテはただのチャレンジャー、カズトは3階級制覇の世界チャンピオンだ」と格の違いも強調した。

公開練習でシャドーボクシングを披露する井岡

 井岡は13日、渋谷で調印式を行ったあと、来日中のフロイド・メイウェザーのもとを訪ね、会話を交わしている。

「試合に向かって、自分を信じることが一番大事だ、と。誰もが言う言葉かもしれませんが、語る人がメイウェザーなら違って聞こえます。人間パワースポットみたいですね」

 そう笑わすと、井岡はこうも語った。

「勝ち続けることしか、自分には意味のないことだと思っています」

取材◉宮崎正博

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