「はじめの一歩30周年記念フェザー級トーナメント」の開催が26日、都内のJB SPORTSジムで発表された。山中慎介さんの名前を冠したバンタム級トーナメントと同じく株式会社DANGANが主催し、フェザー級のA級ライセンス保持者8人の参加を募集する。
写真上=記念大会を発表した森川ジョージ会長(右)とDANGANの古澤代表
「WBSSの日本版のような、すばらしい大会だと思います。漫画でもトーナメントが一番盛り上がりますし」
『はじめの一歩』の作者で同ジム会長の森川ジョージさんは、コラボ企画への依頼を光栄と受け止め、快諾した。1989年に週刊少年マガジンでスタートした連載も30周年を迎え、現実のボクシングと絡めた企画を模索中でもあった。主人公・幕之内一歩と同じフェザー級の戦いに「賞金も高いし、お金の分はお客さんを楽しませてくれる、ガツガツした人が来てほしいですね」と願いを込めた。
DANGANの古澤将太代表も『一歩』を読んで育った世代。週刊誌における長期連載ランキングで第4位、単行本は124巻に達し、累計部数9400万部を超す大作の影響力に期待する。「同世代もみんな『はじめの一歩』でボクシングの知識を身につけました。『一歩』の冠を使うことで広く興味を持ってもらい、ボクシングを盛り上げるきっかけにしたい」とし、会場の装飾や音楽、展示にも趣向を凝らして「一歩祭」の雰囲気を作る意向を明らかにした。
大会は先に発表されたバンタム級と同様、8人によるトーナメント形式で、優勝賞金はファイトマネーとは別に100万円、参加資格は現役チャンピオンを含むA級ライセンス保持者。予選は6回戦、準決勝と決勝は8回戦で行われ、カードがタイトルマッチになった場合は10または12のラウンド数が適用される。
日程は予選が8月27日(火)、準決勝が11月19日(火)、決勝は2020年2月を予定し、会場はいずれも東京・後楽園ホール。申し込み締め切りは6月10日(月)で、応募が定員の8名を超えた場合はランキングや戦績などで選考される。
森川会長も80年代に開催されたA級ボクサー賞金トーナメントで、高橋直人(のちナオト)や飯泉健二の台頭に胸を躍らせただけに、新たなヒーローの誕生を楽しみにしている。優勝者には「世界ランカーと対戦の機会も与えたい」(古澤代表)というから、国内最強~世界への登竜門という理想の道も開拓されることになる。我こそは、というトップボクサーの参戦表明を待ちたい。
取材◎藤木邦昭
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